2008/07/27 (日)
毎年恒例となった圃場廃棄処分が始まったらしい。
何それ? という方のために申し上げると、要は、野菜を出荷しないで畑で捨てるわけ。 理由は出荷したって安くて赤字だから。
2年ほど前だったか、秋に日本各地でこれがあちこちで行われて「なんてもったいない事をするんだ!」という声が挙がった事をご記憶の方もおられるだろう。 青々、丸々と太った見事な出来のキャベツ畑にトラクターを乗り入れて、そのまま耕してしまう光景をテレビでやっていた。
今回、こちらで圃場廃棄が始まったのはレタスだから、キャベツとはちょっと様子が違うけど、捨てる事には違いがない。 農家の間では、一般的には圃場廃棄と言わずに出荷調整と言う。 「値段が上がるまで採らずに、畑に置いておけばいいんじゃないの?」と思う方もおられよう。 こと、レタスに関してはこれは非常に難しい。 今の時期、収穫適期より2,3日も畑に置いておくと、玉が詰まってカチカチの、まるでキャベツのようなレタスになってしまう。 もちろん、こんなのはB級品。 A級品だって売れなくて困っているのに、B級品など売れるハズがない。 出荷したって「アホ」呼ばわりされるのがオチだ。 というか、きっと集荷場で「持って帰って下さい」と言われるだろう。
で、その圃場廃棄が始まったと思ったら、昨日、近隣の大産地にて降雹による被害、それもかなりの被害があったらしい。 昨日までは人為的に捨てて、今日は自然災害によって捨てて...
やはり、よく言われるように農業は趣味でやるのが最高! おっと、趣味だと農「業」じゃなくなるけど。 売り値は安くて、リスクが大きくて、設備投資も必要で、普通の商売感覚ではまず、ヤル気にならない、それが当然だと思うよ、実際、自分でやっていてもそう思うもの。
画像1:昨日、見学に行ったダムの全景
-
|