104歳と2ヶ月27日,大好物のアイスを食べながらひょいと川を渡って逝きました。
2015/05/01 (金)

hare.gif 毎日が五月晴れ。

    今日夕方の6時頃に、104歳の母は大好物のアイスを食べながらひょいと川を渡って逝きました。
     今日昼過ぎに病院から電話があって、今日は少し息が苦しそうなので酸素マスクをつけましたと連絡があったので、何時もより早めの4時に行った。
    酸素マスクはしていたが、唇も顔色も何時どおりでしたので、ウチには「心配ないから〜〜」と連絡した。6時近くに主治医と担当医の先生からこれから先の治療について話があった。今は点滴と保水のためのゼリー食だけなので、退院の目安・”お粥を食べられる”様にまで行き着けないどころか、目に見えて痩せていき、このままでは体力は低下の一途になってしまうので、経鼻チューブか太い血管からの高養分の点滴をすることを考えて欲しいが、ただどちらも患者本人には相当辛いし、感染などのリスクがあるので〜〜〜と言われた。
    以前から本人の希望で延命はしないと入院時にはお願いしたのですが、いざ他に治療の方法が無いと言われると家族は辛い決断を迫られる事になるのです。
    ウチに戻って相談します・・・と返事はしたのですが、家族がたった3人では何を話しあっても堂々巡りになりそうで、30分程の相談時間でしたが、なんか崖っぷちに追い込まれたような気持ちでした。
    6時近くになって夕食が配られましたが、ウチは点滴だけなので、「とろみ水」という薄いゼリーだけです。
    この頃はこれを嫌いになって、なかなか食べません。「これを食べないとお粥が来ないから〜〜」なんてごまかしてなんとか食べさせていましたが一ヶ月3食とも「とろみ水」となると見ただけでイヤ〜な顔する。
    ところがワタシは今日お隣の患者さんの付き添いさん(たぶん娘さん)からカップアイスを頂いて面会室でごちそうになった。半分ほどで夕飯のカートが来たので、残りのアイスカップを急いでバックに入れて病室に行き、母にいつもの「とろみ水」を食べさせ始めたのですが、はかばかしく食べようとしない・・・( -_-)
    そこでこれは内緒・・・と溶けかかったアイスをとろみ水に混ぜて食べさせてみました。
    途端に眠そうだった目がぱっちり開いて口をもぐもぐ〜〜〜と動かしてゴックン!
    目をパチパチさせてびっくりしてる!久しぶりに表情が動きました!
    大好きな”ラクトアイス”だったのでよほど嬉しかったようです。
    口を何時もの倍くらい開けて次を催促。とろみ水と交互に半分混ぜて3口ほども食べました。
    そして急に口を動かさなくなってしまったのです。「はい、ゴックンして」と言っても瞬きもしなければ小さじ1つの溶けかけたアイス混じりのとろみ水を飲み込みません。
    指先に常時付けている酸素計測メーターを見たら数値が出ていない!首の脇を触ってみたら全く動いていない!
    急いで枕元の呼び出しボタン押した。夕食配りで看護師さん達がほぼ総出で各室に廻っていたのですぐに飛んできてくれ、主治医、担当医の先生と一緒に名前を呼んだり、肩を揺すったりしてもなんの反応も無いのです。
    4,5人でベッド囲んで応急処理室に運ばれました。ワタシは廊下で待機です。
    15分程待って呼ばれました。母は眠っているように静かでした。
    先生が「入院時に延命処置はしないという事でしたが、緊急でしたので心臓マッサージをしました。残念ですが呼吸も心拍も戻りませんでした。会わせたい方々がおられたら機械を外す前に連絡を〜〜〜」と言われました。家族が来たときに詳しい説明をしますとのことでしたので、急いでウチに連絡した。
    20分程で夫と娘が病院に着いて、先生に説明を受けてから臨終の宣告を告げられました。午後7時10分でした。
    食べている時でしたので、誤飲も考えられると気管や胃にチューブを入れて吸引もしたのですが、誤飲の原因となる異物は無かったそうです。(少し気になっていたアイスについては何も言われませんでした。)
    夫と娘は先に帰って、介護用品をお借りしているリース会社に母を安置する部屋のベッドなどの片づけを以来して、掃除などをするよう段取りました。
    専門の方が霊安室で体を綺麗にしてくれて、白衣を着せてくれていました。
    8時半頃帰宅。ワタシも一緒に連絡した葬儀社の車で帰りました。
    病院を出るときは、主治医の先生や担当して下さった看護師さんまで車を見送って下さいました。
    母の部屋は綺麗に片づいてあり、葬儀社の方が敷いておいた布団に安置してくれ、葬儀用の白い掛け布団を掛けて魔除けの小刀を置き、顔にも白布を掛けられました。
    枕元に香炉や蝋燭立てなどを置く白木の小机を置いて今晩一晩はお線香を絶やさないように、長く保つ渦巻き線香を焚きます。
    お寺さん、火葬場、葬儀社等の都合をすり合わせて明日2日に通夜、3日に葬儀と言うことに決まりました。
    又3日からは大型連休になってしまうので、葬儀は私たち家族だけで送りたいと思い、葬儀社には『家族葬』とすることをお願いしました。
    家族と言ってもウチは夫とワタシ、娘の三人だけなので、ずいぶんと寂しい見送りになるようですが、ワタシにも普通の葬儀をするだけの体力・気力はとても無いので無理ないようにしようと3人相談の上で決めました。
     
    葬儀社の話ですと、近頃は核家族も少なくなくて、家族だけで見送る事もずいぶん増えたそうですので。。。









 
karinoの家庭菜園作業メモ
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]