霜が真っ白!
2006/12/13 (水)

kumori.gif 今朝は真っ白に霜が降りた。
庭の紅葉が一気に散って、枝ばかりの寒々しい様子になった。
ホームセンターに小屋を作る塗装合板を買いに行きたいのだが、今回は私の小さい車(ヴィッツ)に乗らないかも知れない。
ホームセンターで軽トラを貸してくれるのだが、運転に自信が無くて借りられないでいる。
「オートマだから大丈夫」と言われても、怖いのよ。
軽トラには、トラウマがあるのだ。

まだ、免許取り立ての(でも、40代)勢いの良い頃に、堆肥を運ぶため軽トラを借りた。堆肥を分けてくれる牧場で、自分で運ぶ人に貸してくれたのだ。
家まで5,6キロ。出だしはよかった。マニアル車だが、自分もその頃はまだマニアルだったので、細い田圃道をうねうねと曲がりながら本道の大型農道に出た。
2キロほど行くと、市道との大きな交差点に出た。
信号が赤になったので一旦停止し、青で出だしたら交差点の真ん中でク〜ウ・・・とエンジンが停止しちゃった!
「あれ・・・?」と、セルを回してもクックック・・・と心許ない音がしてかからない。
「えぇっ!」一気に汗が噴き出した。後ろからクラクション、青信号になれば、当然横からも車が出てくる!
大回りして除けてはくれるが、こわ〜い顔で睨まれる。
交差点の真ん中に頑張ってりゃ、睨まれても当然。
焦ってもエンジンはかからない。
車から降りて、もう長い列になった後続の人に、身振り手振りでエンジントラブルだと知らせて、平身低頭する。
「すみまっせん、先に出て下さい!」
軽トラの脇で腕を回して必死で合図。交通整理だ。
幸い土曜日で、周りは田や畑、片方が農道なので町中ほどの交通量は無いが、それだけに車はスピード上げてくる。
交差点を走り回りながら、ほとんど半泣きだ。

交差点の筋向かいに修理工場が有るのだが、休日で閉まっている。
工場の斜向かいに公衆電話が見えた!すっ飛んでいって迷わず110番。
「警察です」 電話口の婦警さんに状況を説明すると、えらい剣幕で怒鳴られた。
「何やってんの!早く車にもっどって故障車の表示をしなさいっ。」「ええっ、どうするんですかっ?」「ボンネット開けるのよっ!トランクも開けるのよ!故障の表示板出しなさい!」
「あ、あの、来てくれないんですか?」
ま、聞く方も聞く方だけど、こたえる婦警さんも怒鳴るばかりでまったく話にならない。
車は気になるし、「もう、良いですからっ!」て、怒鳴り返して車に戻った。(軽トラにボンネットたらトランクたらあっかよ!)頭の中で思わず悪態ついてしまった。
後で考えたら、婦警さんも焦っちゃたんでしょうね。(軽トラのえんこ)なんて、あんまり110番にはかからないでしょうから。

でも、どうしよう・・・って、ほんとに途方に暮れていたら、近くのネギ畑で農作業をしていた年配の男性が「なんだい、エンコしたんかあ」と近くに来た。「○○牧場さんの車だな、堆肥運ぶ途中かい?」「押してやっから、ハンドル回しな」
私を運転席に急かせて、自分は車を押してくれた。
後からもう一人、息子さんくらいの人も来てくれて、交差点で手を振って通る車に合図をし、なんとか無事に交差点を渡って路肩に寄せてくれた。
地獄に仏ってこういう事なんだ、と半泣きで思った。
安全になったと思ったら、力が抜けて道端に座り込んじゃった。お礼も何も、牧場に置いてきた車の中なので何も出来ない。「いいから、いいから、きい付けて帰んなよ」って、行ってしまった。
後ろ姿に最敬礼です。
やっと人心地付いて、又電話ボックスへ。
自分の車を買ったお店に電話をすると、牽引ロープ持って駆けつけてくれた。私も一緒に牧場に行って訳を話す。
「あっ、あの車、ラジエーター直すの忘れてたんだ!」
牧場のご主人が、戻ってきた軽トラを見て”しまった”という顔。
「修理、出そうと思ってたんだが、忘れちゃってサ、悪りいことしたなぁ」「これ、貸さないように言ったんだが、若いのが忘れたんだな。エンコしたんじゃ、いや、大変だったなぁ」
車の修理も、と思っていたのに、却って気の毒がられた。
「堆肥、うちで運んでおくから」とまでいわれ、本当に膝の力が抜けてしまった。
どうやって家まで帰ったか、まるで憶えてない。

後日、ネギ畑の家にお礼に行き、牽引してくれた販売店にも費用を支払った。一寸高めに付いた”堆肥”でした。

携帯電話がまだ無かった頃の事です。




i0 i1 i2 (1) 強い霜で一気に散った紅葉。
(2) イモ穴の上屋はまだできない。
(3) 天気が崩れる予報なので、又シート掛け
 
karinoの家庭菜園作業メモ
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