紅茶の話 その2
2006/12/07 (木)

harenotikumori.gif 今日は農業種が無い。
で、昨日の続き、ではなくてもう一つの「紅茶ネタ」を書いてみよう。

私は1985年3月17日から半年間に開催された国際科学技術博覧会・通称つくば科学博に3度出かけた。
最初は開催直後の3月に、2人の子供を連れて団体バスで行った。
博覧会というイベントが行くのは始めて。
そういう官製イベントは好きでなかったのだが、科学=SF的な浅はかな期待をかけて出かけたのだ。
第一印象、とにかく寒かった!冷たい雨がショボショボと一日中降っていた日だ。
ゲート前にぎっしりと人人人・・・
そのゲートが開くやダダーッとお目当てのパビリオンに突っ走る!
そうすればその会場だけは確実に見られる、とバスのガイドさんに教わったのだ。
確かにそこだけは並ばずに見られた。東芝館だったと思う。
そこを出ると、もうどこに入るにも最低2時間近く待たなきゃならない。
天気でもよきゃ待っても良いが、何しろ雨だ。娘達はビニールコート着て震えている。
とにかく、空いていそうな館に入って時間をつぶす。
各国それなりの工夫を凝らしているので、私は面白いと思ったが、子供は外の遊具が目当てなのでむくれていた。
お昼はどこもいっぱいで持参したおにぎり食べる場所もない。
観覧車の中で食べるのが面白いです、と言われてもその観覧車前が幾重にも人垣が出来ている。
会場をうろうろしてると、少し空いているお店があったので、迷わず入った。
暖房の暖かさにホットする。飾ってある旗を見ると、どうやらイギリス館のようだ。
(なんの店だろう・・・?)人心地ついて周りを見ると、カレーとか、ハンバーグとか食べている人はいない。
棚にスモークブルーのカップが沢山並んでいる。
テーブルのメニューを見ると、「え?紅茶だけぇ?」値段を見て目玉飛び出した。
「ろ、600円\(◎o◎)/!」栃木の県北の倍以上だぁ!
でも、ほかは満杯な様なので仕方ないから3つ頼んだ。
待つほどもなくスモークブルーのカップ&ソーサーに紅茶と、ビスケットが2枚出てきた。3人でおにぎりと交互に飲んで食べた。
と、隣のテーブルでカシャーンッと瀬戸物の割れる音。同時に女の声ですんごい、悲鳴のような声が・・・!
「なにやってんのよっ!これ、どうすんのよッ、割れちゃったじゃないの!」
若いお母さんが、3〜4歳の子供にキンキン声で怒鳴っている。
小さな男の子がテーブルに座ったままフリーズしてる。
足下に例のカップやお皿が割れて転がって居た。と、言うより粉々状態。
(何だよ、こんな寒いんだもん、手が滑ったってしょうがないだろーが!)私ら3人紅茶をズズーっと飲んで、ビスケットをコリコリ囓って1800円+消費税払って店を後にした。
ちら〜っと振り返ると、先ほどの若いママはお店の人に最敬礼して謝っている。
子供も一緒に謝らせている。
(カップ一個ぐらいサッサと弁償すりゃいいのに、ったく!あんた割ったこと無いンかよ)と思いながら、ちっとは暖まったので、次のお目当てに向かった。
そこは子供達が絶対乗る!と頑張った観覧車だ。
行列は結構長いが、まあ、いけるか。
と、すぐ前が一寸騒がしい。
その頃の私から見れば”おばちゃん”が5,6人傘さして座り込んでいる。
みんな赤い顔してすんごいご機嫌だ。
車座の中に洒落た洋酒の瓶が3本ばかり突っ立っている。
「こんな寒いんじゃ、土産なんてさぁ〜」「うんまいね〜」「どうせ開けちゃったんだからよ〜」どこの方言かわからないが栃木じゃない。
酒盛りだ!みんなびしょ濡れなのに、気にも留めていない様子だ。
その内、前後の人達にも紙コップを差し出して、勧め始める。「いやいや、どうもすんませんねぇ」等と人垣が大きくなっていく・・・
観覧車はどうでも良くなったらしい。軒下に移動して、本格的に宴会のはじまり、始まり!

ああ、博覧会ってすごいなぁ、と感心しながら観覧車に先乗りさせてもらった。

お土産に買った、デッカイ木製の魚型の皿2枚、まだ物置のどっかに有るわね、きっと。

で、今日の題の「紅茶」だけれど、
帰ってしばらくして買った「婦人なんとか」いう私に不似合いなおしゃれ系雑誌に出ていたもの。
「う。。。これって、あれだ!」
あのイギリス館で見た、スモークブルーのカップ。白いモチーフがついているカップ&ソーサーだ。
「ウェッジウッド・ジャスパー ペールブルー」価格、目が点・・・細かい金額は憶えてないが5桁だぁ○_○ 確か一万ナンボ・・・
あのママの怒りの理由がやっと判った。
あの謝り様も納得。弁償、どうなったかな?と、急に気になった。

600円は高くなかったんだ、とも納得。万一の損料か?
科学博の思い出は、寒さと、酒盛り、そしてあのカップ&ソーサー。
ビスケットは確か、クランチタイプだった気がする。

 
karinoの家庭菜園作業メモ
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]