「米飯給食で子どもはこんなに変わる」。
2006/12/11 (月)

harenotikumori.gif 櫻井よしこさんの話。

家庭教育、食育をしっかりすれば、将来を担うすばらしい子どもが育つ。
長野県旧真田町(現上田市)には、公立の小学校が4校、中学校が2校ある。
生徒は全員成績良好で、読解力の検定では全員が最高ランクの「A」だった。
犯罪ゼロ、校内暴力ゼロ、不登校ゼロ。
学校教育の真髄を探るため、教育長の大塚貢氏を訪ねた。
教育の基本は、
子どもには、1.きちんと食べさせる 2.十分な睡眠をとらせる 
3.事の善悪を教える 4.責任を持たせる
そして、学校は授業をおもしろくしなければならないことを念頭に取り組んだ。
授業をおもしろくするために、公開授業を採り入れ先生たちの教育の技術向上を図った。
氏が学校長のころ、バタバタと貧血で倒れる子どもや暴れる子どもがずいぶんいた。
恐らくきちんと食事を摂っていないからだろう、いずれ買い食いをするだろうと、
ある日コンビニで張り込みを試みた。
小さな町だから親もどの子どもの親かすぐわかる。
そしたら、コンビニを利用する親をチェックするとその問題児たちと一致した。
しかし、そこで親を諭すことはしなかった。
大人の教育は難しいが、子どもはこれからの教育で正しい方向に導ける。
そう考え、まず給食の見直しから始めた。
パンをごはんに替え、地元の野菜を採り入れるなど、質にこだわった。
子どもの体は、正しい食生活で培われる。
じょうぶな体は、健全な頭脳をつくる。
半年で、子どもが変わっていくのが目に見えた。
暴れていた子がおとなしくいい子になった。
家庭でも子どもが変わったことを感じとっていた。
母親を学校に呼び教育の現場、給食を見てもらった。
そしたら、母親からは「朝ごはんも学校で、ぜひ」と言われたそうな。
昨年施行された食育基本法。旧真田町では10年も前から取り組んでいた。

そしてもうひとつ、命の大切さを学びとらせるため、花づくりを採り入れた。
土づくりから始めて花壇を造り、種を播き、芽が出ることで生命の誕生を教える。
花の面倒をみながら育てることで、その命の尊さを教える。
水をやらなければ萎れる、萎れると死んでしまうことを知った。
やがてきれいな花が咲き、みんなが喜んだ。
町中が花いっぱいであふれた。

週末には宿題を与えた。
それは、家の手伝い。
あなたも家族の一員なのだから、子どものあなたにも家族の中での役割がある。
何をやるかは、家族で話し合って決めなさい。
そして、汗を流す運動をして体を鍛えなさい。
かしこい頭脳をつくってもらった子どもは、心もかしこくなる。

ネットで大塚貢氏を調べていたら、こんなページにも行き着いた。

「食育」という言葉は、明治31年(1898年)石塚左玄が「通俗食物養生法」という本の中で、「今日、学童を持つ人は、体育も智育も才育もすべて食育にあると認識すべき」と、明治36年(1903年)には報知新聞編集長であった村井弦斎が、連載していた人気小説「食道楽」の中で「小児には徳育よりも、智育よりも、体育よりも、食育がさき。体育、徳育の根元も食育にある。」と記述しています。最近、「食育」という言葉が改めて広く聞かれるようになりましたが、そのルーツは大変古いものです。

櫻井よしこ
大塚貢
真田町の食育

       昨日の写真

i0 i1 i2 (1) 10日のえんどう類。
右の芽はほうれんそう。
(2) ルッコラに花が咲いた。
今ごろなの?
(3) 銀杏の葉で敷き詰められている。
 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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