ザ・ガードマン
2007/10/24 (水)

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土曜。
花苗のお世話が終わる頃、陽射しも高くなり野良作業には絶好の日和となる。
第三畑へと急ぐ。

2週間ノーチェックだったキャベツの虫食いは、どんどん酷くなるばかり。
巻きだした葉っぱが半分以上食われた2個は、復帰不能だろう。残りのキャベツも至るところに虫食いと糞があり、見るに耐えがたい。

端にある一つは、かろうじて虫食いから逃れられたのか、まずまずの大きさに成長し、収穫も出来そう。
もう少し時間が経てば、もっと大きくなるだろうが、また虫に食われては堪らず、収穫することに決める。

焼け石に水とも思えるが、とりあえず端から順に虫取りを開始。屈み込んで葉っぱを裏返しながら虫を見つける作業は足と膝にくる。
ひとつ終わるごとに背を伸ばし、膝を伸ばし、腕を振り足を曲げる。

必死の虫取りの最中、目線を上げると遠くからこちらを伺ってるような人影に気づく。
高くなった陽射しが眩しいのだろうか手でひさしを作りながら、覗き込むような仕草。傍らにある自転車を右手で支えながら。

あれ?まさか〜お大根のお姉さん?
最近ずっと見てないから、もう来ないかと思ったけど。ぐふふふふ・・・。

あまりに遠く、顔かたちはもちろん背格好も良く見えない。
全然違う人かも知れんし、こっちを見てるとは限らないし、用があれば来るやろ。

見られているような気配は感じるが、こちらからマジマジと見ることも出来ず。
また一心不乱に虫取り作業を始める。

あら?ちょっと近づいたけど・・全然知らん人やんかー。

先ほどの場所から随分と近寄ってきてはいるが、手をひさし代わりにして覗き込む様子は変わり映えしない。
なんやねん、ジロジロと嫌なヤツ。
だいたい、横と縦が同じサイズのオ○ハンに知り合いは無い。どっかに行けば良いのに・・・ブツブツブツ。

期待がハズレ、少々ご機嫌斜めの菜園主。
何か言われても素知らぬ振りをしようと、また虫取りに精をだす。

どっかいったかな?
上目遣いで様子を見ると、またいっそう近づいて来た、縦横同サイズ。

なんやねん“だるまさんがころんだ”をやってるんと違うっちゅーの。
こっちが見るときは立ち止まり、左右に肩を揺らして様子を伺うだけ。こっちが見てないときに近寄ってくるとは、信じられん。
あんなんに話し掛けられても嫌だから、もう帰ろ。

虫取りも中断し、収穫を予定していたキャベツを切り取る。

あんた何しとんの。
いつの間にか畑の側にまで来て、今にも畑に入って来そうな勢い。
後ろは2mは越そうかという隣の垣根、人が居るとは到底思えず、間違いなく声を掛けられたのであろう。

ええっ〜〜?
あんたどこの人やね。

何度も言うようだが人に物事を尋ねる時は、まず自らを名乗る、それが常識というもの。
まったく、昔の人間というのは教育も躾もなってないから、頭に来る。

とは言うものの、地元の人に手荒い物腰は御法度、聞かれるままに答える以外ない。

どこって〜近くですけど・・。
ここの畑の人やないわねー。
えー借りてるだけですけど・・・。
バツが悪かったのだろうか態度が急変。浅見光彦の正体が解かった警察官じゃーあるまいに、どういうことか。

あっそうかねー、借りてりゃーすの。いつからやね?
5月くらいからですけど・・・。
ほーかね、ほんで解からんわー。
・・・・・。
わしゃーまた、誰か、ねーしょで持ってってまうのかと思ったでねー。

こらこらこらー。
どこの泥棒が真昼間にキャベツの虫取りやってから盗んで行くヤツがいるっちゅうんじゃ。
ず〜〜〜と見とったやないけーー、この暇人。
それに間違えたなら、まず最初に謝るのが普通っちゅうもんじゃわ。

毎度の事ながら思っても口には出せない気弱な性格。
虫取りは中止し、収穫したキャベツを持ち足早に帰宅。

泥棒と間違われてまったやん。
ふーーん、見張っててくれるんやったら、言う事ないやん。
ええっ〜!?

そういう考え方も・・・あり?


画像左:チンゲンサイの筈が見慣れない野菜(これは〜いったい何?播いたつもり無いのに)

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家庭菜園してます。
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