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堆肥の使用量:
1平方m当たり1回につき3〜5kgと言われています。春と秋に使用しますから、年間ではその2倍になります。
堆肥1kgと言ってもピンとこないので、私は1kg=1リットルとして見当をつけます。
堆肥づくりのスケジュール:
堆肥枠の中で、微生物資材を使って熟成させますので、堆肥づくりそのものは、
2月なってから始めて1.5ヶ月ででき上がりです。
ですから、「落ち葉集め」など堆肥の材料集めを年内中に行ないます。
堆肥枠の作り方:
私は1.8m×0.9m、厚さ12mmのいわゆるコンパネというベニヤ板2枚をDIY店で
買い、防腐材を塗った角材で枠組みしました。上蓋(雨除け)もベニヤ板で作りました。
堆肥枠の大きさは、小さくとも60cm立方(立方cmではありません。)は必要で
す。そして、堆肥枠の1面だけは取り外しができるようにします。
上蓋(雨除け)はブルーシートの方が、準備するのに容易でしょう。
堆肥の主材:
落ち葉は広葉樹です。針葉樹は駄目で、銀杏や竹の葉も駄目です(理由は、堆肥化し
にくいからです。)。広葉樹でも、つばき、珊瑚樹、泰山木など肉厚で艶のある葉っ
ぱもかなり堆肥化しにくいですね。
「落ち葉集め」に用意するもの:
熊手と土のうを一回り大きくし た袋です。私はこの他に業務用のゴミ袋を使います。
大きな熊手は公園などで落ち葉を掻き集めるのに、小さな熊手は道路の縁石際に吹き集まった街路樹の落ち葉を袋に入れるのに適しています。自分の環境でどちらかがあれば良いでしょう。*落ち葉の保存場所の無い方。
堆肥づくりに必要な補助資材:
微生物資材(コーラン)、米糠、窒素成分です。微生物資材は発酵促進材、米糠は発酵促進補助材、窒素は放線菌の必要成分です。微生物資材には、コーラン、くひなちゃん、EMミラコンなどいろいろな商品があります。その多くが生ごみ堆肥用としていますが、同様の働きをします。
堆肥づくり実践:
2回目作業(初回作業から1週間後)
落ち葉の積み込みが終わって1週間後に、第1回目の切り返し(混ぜる)作業をします。
↓
堆肥枠の1面を外し、上下左右の落ち葉が混ざるように切り崩し取り出します。
↓
落ち葉は発酵し乾燥していますから、適当な量を取り出したらジョロで水を掛け均一に湿らせます。
(堆肥枠の周りに広い場所が取れないときは、均一に湿らせた材料を袋詰めにし、
順次、近くの適当な場所に仮置きします。)
↓
堆肥枠の中の全ての落ち葉の処理が終わったら、堆肥枠を再び組み立て、材料を投げ入れます。
↓
踏み固めながら高さが20〜25cmになったら、今回は、窒素成分を撒きます。
↓
この作業を4回繰り返し、全ての材料を入れ、最後に土を3、4cm敷き均したら、
これで2回目作業は終了です。
3回目作業(2回目作業から1週間後)・・2回目と同じ切り返し作業をします
4回目作業(3回目作業から1週間後)・・1、2回目作業と異なり、窒素成分は
使いません。材料を全て取り出し、再び踏み固めながら入れ直すだけです。
4回目作業の後、2週間熟成すれば堆肥のできあがりです。
*最初の切り返し作業(堆肥づくりの2回目作業)の時期は大切です。その後の切り返し作業の日時は少しずれ込んでも良いでしょう。 |
*堆肥は、落ち葉だけではなく藁や野菜屑を混ぜたほうが良いと言われています。
(しかし、野菜屑には別途に微生物資材か生ごみ用ボカシの追加が必要です。ですから、私はコンポスト容器に溜まった生ゴミ堆肥を、最初に積み込んだ落ち葉の中心に纏めて入れています) |
コーラン:
コーランは1袋(1kg入り)で、0.75〜1立法mの堆肥が作れます。堆肥枠が0.9m立方なら、1袋で良いことになります。堆肥・発酵肥料用です。使用方法が袋に記載されているので判り易いでしょう。
窒素成分:
尿素か硫安の使用が一般的です。
どうしても、自然の資材にこだわれば鶏糞ということになります。
乾燥鶏糞は一時期悪臭を発生するので完熟鶏糞を使用すれば良いでしょう。
尿素で薄霜が降りた程度といいますから、
その他の材料は窒素量で大ざっぱに換算したら良いでしょう。
業務用のゴミ袋:材料入れ袋の内側2重にする
雨上がりの十分濡れ湿った落ち葉を入れ、湿った状態で保管するためです。堆肥づく
りをするとき、材料を十分水で湿らせなければなりません。畑には水の設備がありま
せん。また、乾いた落ち葉を湿らせるのも少し手間がかかります。
それと、湿った落ち葉は柔らかく、袋にギッシリ詰めることができるのです。また、
湿った落ち葉に乾いた落ち葉を混ぜて、水で湿らせることは比較的容易です。これ
は、落ち葉集めのときに苦労をするか、堆肥づくりのときに少し苦労をするかの選択
です。
堆肥づくりは非常に簡単
もし、堆肥づくりの途中で高温のまま長期に放置し、微生物菌の働きを弱めてしまったら、微生物資材を新たに加えてやれば良いのです。
堆肥づくりの過程が後戻りしたり、余計な手順が必要になることはありません。
米糠:
コーランの5〜7倍の量を用意します。精米店・農協で米袋に1袋(15kg入り)が手
に入ります。私は日常的に米糠を有機肥料として使用するほか、EM液でボカシにし
て生ごみ堆肥にも利用するなど大いに活用しています。
ブルーシート:
上面に雨水が溜まらないように堆肥枠の中央に角材を掛け渡し、勾配を付けておく必要があります。
落ち葉の保存場所の無い方
たくさん保存しておく場所がない場合は、堆肥枠の中に入れておけばよいです。その
場合は、初回作業を1段階づつ繰り返し、土をのせ、その上にゴミ袋などビニール
フィルムをのせておけば良いでしょう。
このように、初回作業を数回に分けて落ち葉を積み込んだときは、2回目作業のとき
に微生物資材と米糠を追加してやれば安心です。