無題
2010/11/11 (木)

施設にまた新しいナースが入ってきた。
「また」というのは、入れ替わりが多いから。
人って第一印象で自分と合うかどうかわかるんだなぁと思わせるぐらい、
この人はなんだか信頼できそうな気がした。

そして、シリンジ栄養摂取の寝たきりの87歳おばあちゃんが風邪を引いた。
かなりのむせこみと痰がらみがひどく、これでは誤嚥(気管に異物が入り込む事)による肺炎になってしまう前に、
痰によって窒息死しちゃいそうだと思い、いや、もうこの痰やむせこみ方は肺炎になってるんじゃないだろうか。

そこで内線で新人ナースに吸引を頼み、すぐ来てくれる事になった。
そのあとたまたま通りかかった看護長に吸引を新人ナースに頼んだ話をしたら、
思いもよらぬ返事が返ってきた。

「痰吸引を下手にやると、あの人死んじゃうよ。コロッと行っちゃうから。
え?新人ナースに頼んだの?じゃあ来てくれるんじゃないの?待ってたら?」
と・・・何たる返事だ。
「吸引しないとしたら、痰がひどすぎて水分も口から摂取出来ないで、どうしたらいいんですか?」
「口の中に指を入れて掻き出して、背中をタッピングすれば水分入るようになるかもよ。」
「・・・・・・」
あまりのナースらしからぬ返答に、黙ってしまった。
しかも、利用者(入所している人をそう呼ぶ)の顔を見もしないで行ってしまった。

しかし、この看護長に嫌われるとあることないこと言われて
施設から追い出されるという噂で、逆らうと面倒なので一応聞いたふりをしたものの、
一番かわいそうなのは利用者なのだ。
こういう、いわゆる女の世界と言いますか、まあ男の人でもこういう人いるのだろうけど、くだらない。
くだらなすぎだ。


痰吸引は老人にとっては生死を分ける一刻を争う大事な処置なはず。
自分で気管に入った痰を出す事もできず、
息が出来なくなって窒息してしまう。

痰吸引の管を入れるのも下手なナースだと苦しいけど、
痰で気管が塞がれるよりもはるかにいい。

私はかつて頭の手術をして入院し、集中治療室にいたことがある。
その手術によって鼻の内壁が破れて穴が開き、
上手く痰が出せずに吸引の世話になったことがあるのでその苦しさは良くわかる。
早くナースが回診してくれて、痰を取ってくれないかなぁと白い天井を見て待っていたっけ。
色々管がつながれていたから喋る事も出来なかったし。
オムツをされる辛さも味わった。
その時に、「大丈夫ですよ」と、やさしく声を掛けながら処置してくれた看護婦さんはとっても安心できたし心強かった。
私が男だったら、優しい看護婦さんは天使に見えたのかも。
後遺症といえば、未だに上手く鼻がかめずに風邪を引くとすごく苦しい思いをしている。
私、歳をとったら、痰が原因で窒息しそう。
脱線しました。
私の話はさておいて・・・

サクッと書こうと思っていたのに、
長くなってしまうなぁ。

続く・・・

 
yuriの菜園・手作り生活
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