2005/02/08 (火)
今年は一度もお目にかかれないと思っていた貴重品が届いた。 鹿の肉である。
“猟”というものに、ずいぶん偏見を持っていたように思う。 野蛮、自然破壊、エゴイスト…。 肉をもらって嬉しいから考えを改めた訳ではないけど、 猟をする人と付き合って話をするたびに気持ちが近づいているのを感じる。 決して特別なことでないのだ。 肉を確保するために、知識を技術と体力と装備を駆使して、山の神に挑んでいるのではないのかの。 今日日、スーパーで簡単に肉が手に入るから、 それがレジャーだと勘違いされてるけど(確かにそういう輩もいるけど) この辺のおっちゃんたちには、 親父の代から引き継いできた心意気があるような気がする。 世襲とか伝統とかでなく、もっと暮らしに密着した慣習みたいな。
だから、猟期(2月15日まで)に捕れた獲物のおすそ分けは、心底ありがたいと思う。 背中の脇にあるロースが10センチほど入っていた。 刺身に出来る上等な部位を、こうして律儀に入れてくれる優しさも、好きだ。
これが、猟期を過ぎて「害獣駆除」の鹿になると ちと、感じ方が違ってくる。 里に降りて来ざるを得ない動物たちが哀れで、 罠をかけざるを得ない猟師たちも切なかろうって。 いや、肉は美味いんですけどぉ。
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(1) ロースは冷凍庫に直行。 凍ってないと、薄く薄く切れないのだ。
この足たちは、明日くたくたに煮込もう。
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