2004/04/13 (火)
縁あって、藍染をさせていただくことになった。 今日は第一回。 ほんまもんの正藍染だ。
興味はあるけど奥が深そうで周りでうろうろ様子を窺っていた「染」の世界。 久しぶりの未知の世界に胸は高鳴る。
予習はして行ったんだけど、 実際に藍にまみえてみると、奥が深すぎて入り口で立ちすくんでいる状態だな。 もちろん、素人にも楽しく、藍は優しく、豊かな時間だったと思えるけれど、 まだまだ未知であることに変わりはない。
復習しよう。
藍は徳島県産。戦時中栽培中止になったものを山中で種を保存したサトウ氏のおかげで戦後復活。 一年草の藍を刈り取って干した後、発酵させて作る「すくも」を俵に詰めた状態で買い取っている。 俵のまま4〜5ヶ月乾燥させる。 すくもを溶解し、藍染溶液を作ることを藍建(あいだて・関東)と言う。(関西は藍出し) 溶解は木灰を使うが、堅木の種類は極秘らしい。使ってはいけないのは、樫、ケヤキ。
染める布は24時間煮て、さらに2〜3日水にさらしノリや汚れをとる(精錬)。 麻はたためないので精錬の方法も違う。
今日は練習用に長方形の薄い柔らかい綿で、 絞り方、染め方を一通り練習。 150センチほどもある大きな樽に藍染溶液、模様を考えて縛ったり結んだりした布を漬け込み(15分程度)、 水洗いして酸素に触れさせ色を出す。 ドドメ色の溶液が流れ、布が藍の色を発色する瞬間は、まこと鮮やかで感嘆。 樽の深さで染まる度合いが違う。気候で違う。何度も何度も(私は8回)繰り返して染めることで深みが出る。 分かりきったことだが、同じものは二度とできない。
自然の不思議と、人間の智慧と、計算できない面白さとに深く頷き、 熟練の技と、ここに至るまでの師の熱意、努力に敬意を感じた一日。 普段使わない感情、疲れましたです。いや頭が充実しています。 火曜日ごとにあと2回続く、藍染実習。
写真撮る暇もなかった。 染め上がった布は、ヒロクニさんちの井戸水で灰汁出し中。
これは以前いただいたその人の作品 玄関にも
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