ほうれん草な一日
2004/04/09 (金)

「ほうれん草なきゃぁ、採り来い」
おつねさんのこの一言で始まった今日。

しょぼいほうれん草さえ終わってしまったので喜び勇んでいただきに行く。
正月明けのお弔いの時、10センチもないような可愛さだったほうれん草が、なんと立派に成長されて・・・。
しかも10メートル以上ある作、二つ分。
どーーやって食べるんだ、一人で。(嫁御は採ってやっても食べないらしい)
なんでこんなにいっぺんに蒔くんじゃ?

そういう短絡的な質問の答えは、すぐに出る。
質問に比べておつねさんの答えは、深い。
「作っておけば誰かにくれられるもの。もらってくれた人が喜んでくれればオレだってうれしいし。」
答えそのものは単純だけど、実際何十年もそうやって人にくれるためのものを作り続ける事の大きさったら。

そんなおつねさんだから、量も半端ではない。
隣のキミちゃんにもやってくれぃ。**さんにも。余ったら誰にくれてもいいよ、持ってけ。
二抱えくらいいただいたと思う。二つかみではない、ふたかかえ。
帰って根元をきれいにして一掴みずつ輪ゴムで束ねて、外のストーブで茹でた。
延々と、茹でた。

茹でるついでにお茶も飲み、ジャガイモも塩茹でし、息子の友達にも芋を食わせ、
何軒か、茹でほうれん草を配って歩いたら もう夕方だった。
昨日の続きの生姜予定地の石拾いを手がけてみるが、やっぱりまた「明日につづく」になってしまった。

ほうれん草、恐るべし。

 
百姓一記
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