2004/01/22 (木)
午前中、まだ洗濯も干し終わらないうちに電話が鳴った。 「お蚕の棚にする竹のアレ、いるかい?」 あーーアレっ。いりますいります。 「かごもあるよ」 ひゃ〜いりますくださいくださいすぐいきます。
軽トラですっ飛んでいった先でアレ(ほんとはなんて言うんでしょうか、竹で編んだ大きな四角いざるって言うか・・・。)を5枚と こんにゃく拾いに使ったという竹かごを6個、 今まさにたがを抜かんとする所だった樽をひとついただいてきた。
丁寧に使われていたようでまだまだ現役で使えそうな道具たち。 でも「何年も使わなければ、ごみと同じだ」そう言って燃やしてしまうところだった。昨日も何十枚も燃やしたんだって。
銘仙が若い人たちの間でまた注目を集めていて、職人を育てたりしているらしい。 繭も少し値段が上がってきているらしい。 でもまた養蚕を始められる歳ではないものね。 あれは網戸の網を張って、干しざるに再生して大事に使わせていただきます。
かごはといえば、注文で作ったというしっかりした作りだ。 うちにある大量生産の生半可なものとは存在感がぜんぜん違う。 かごを編む職人の手間に 技に お金を惜しまなかった時代は、わずか20年ほど前のことなんだろうになあ。
自分でできないことを誰かに頼む。それに対してお金を支払う。 今の流通と比べても仕方がないことかもしれないが、 作り手と使い手が手を結ぶって言うか、互いの気持ちが通うような小さな流通がもっと活躍すればいいなあ。
帰ってきて早速たわしで水洗いした。 面白いくらい汚れが落ちて、うちの道具に生まれ変わる。
蚕箔(さんぱく)、すだれ というのだそうだ。
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