虚空蔵様 
2004/01/13 (火)

早朝5時、お堂に集合

なにやら神様やら仏様やらの話題が満載になってきてしまった。
路線変更したいが、今日は年に一度のお祭りなのでやっぱり線香臭いままで・・・。

虚空蔵菩薩は暗いうちに拝むものらしく、昔は夜通し賑やかにお祭りしたそうな。
他に娯楽のなかった時代、露店が出たり福引があったりご馳走も食べられて、子供たちにはそりゃ待ち遠しい日だったんだろうな。

前日にお堂の掃除、旗や行灯の準備、お守りやお札の用意、当番は白と小豆の餅をつく。
どんなに寒くても当日は4時半には起きなくては。
なおらいの当番は料理も忙しい。
平日だと丸2日は仕事も休んでの「虚空蔵様」。
大変じゃないと言えば嘘になるけど、そんなに疎ましくも思っていない耕地の面々。
ま、待ち遠しいって人もいないだろうけど。

写真で古いのがわかるでしょうか。お堂とお篭もり堂を建て替える計画が進んでいる。
古いもの、面倒なもの、利益にならないもの、見栄えがしないもの、
現代では切り捨てられるものの代表選手のようだ。
それをあえて残そうとする耕地の人たちの気持ちはどこにあるんだろう。

代々続いてきたことをそう簡単にお終いにできない、と誰もが言い訳にする。
でもそんな消極的な理由だけではないんじゃないかな。
都会に住むことが前提のような社会の仕組み。
市町村合併でますます都市化に拍車がかかり、嫌なら田舎を捨てろと言わんばかりの行政改革。
でも、田舎の不自由さや窮屈さ、合理的でないこと、を丸ごと飲み込んで暮らしていると
なんとも居心地のいい人生が見えてくるような気がする。
比較されたら優っているとはいえないかもしれないけど、決して負けではない自分の暮らし。
それが身に染みていて、守らなければいけないものだと思えるんじゃないかな。

お堂建て替えのために、参拝者の減少に歯止めをかけよう。
十数年ぶりに福引が復活。
秋口から、役に立って、みんなが欲しがって、安くて、見栄えがいい品を本気で探し回った景品係のおとう。(特等はハロゲンヒーター!)
朝5時から「大当たり〜」のガランガランを手伝っていた息子。
盛況に終わってほっとして昼寝中。
いい夢見てね。

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百姓一記
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