2004/01/10 (土)
さてさて、すっかり微生物教室の様相… でもしかたないですよね。冬なので菜園 のことはあまり書くことないので…(^^;
放線菌を増やすためにはいろいろ方法があり ますが、よく知られている材料ではカニガラ があります。カニガラにはタンパク質とカル シウムが豊富ですが、一番の特徴はキチン質 です。そしてこのキチン質を放線菌は好んで 分解し増えていきます。
またため池や有害物質の流れ込まない下水の 泥を施用すると、放線菌はたくさん増えてく れます。実はこのような泥の中には光合成細 菌という有益菌がたくさんいるのです。光合 細菌は水の中か湿ったところでないと増殖す ることはできないので、普通畑土壌にはほと んどいませんが、このように泥を施用すると 光合成細菌を食べて放線菌がたくさん増える のです。
ところで… 光合成細菌は湛水条件でかつ有機物の多い泥 には多数存在します。特に春や秋には大増殖 し、太陽エネルギーを利用して光合成を行っ たり、空中や水中の窒素を取り込んで固定し たりする万能選手です。硫酸還元菌が生成す る硫化水素という劇毒物も土中で分解してし まうほど汚染物質を解毒する力も強く、下水 処理施設などでも大活躍の菌なのです。
このような力のある有益菌を食べてしまうの ですから少しもったいないような気もします が、放線菌を増やす力は十分あるので利用し たいものです。
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