微生物の不思議3
2004/01/07 (水)

hare.gif 微生物の不思議の一端をお話しますね。

植物が発芽してから大きくなっていく間に
根や葉からいろいろな物質を吸収し、それ
を材料に必要な物質を合成したり分解した
りして大きくなっていきます。

簡単な例ですが、根から吸収された窒素は
植物体内を移動して葉にいったあと光合成
その他の材料に使われて、体を作る材料に
なったりしてまた植物体内を移動します。
このようにさまざまな物質がいろいろ形を
変えて植物の内部を移動しているのですが、
実は微生物が分泌した物質が同じような
働きを行うことが実験で分かっています。

例えば、微生物のいない無菌状態のビンの
なかに寒天でつくった培地をつくり、窒素
をはじめとした肥料をあらかじめ適正にま
ぜておいたとします。そこに小麦の種を
まくと、普通に発芽して大きくなってくる
のですが、ここで地際を切断してしまうと
根から吸収した肥料成分を使い葉で光合成を
行うことができなくなるので、根の伸張は
ストップしてしまい、しばらくすると枯れて
きてしまいます。

ところが、別に土壌微生物を採取・培養して
おいたものをろ過し、微生物が作った物質を
取り出して根に与えると、切断されているに
もかかわらず小麦の根は伸張を続けることが
できるのです。実験では1月にわたって15cm
も根が伸びたそうです。

このことは、植物は与えられた肥料だけでは
なく、有機物を微生物が分解した物質を根か
ら吸収することができ、かつ生育に良い効果
があることを示しています。もっとも自然の
雑草を例にとってみても肥料もなく健全に
育つのはこのように土の中で微生物と密接に
関係しているおかげなのでしょう。

ちょっと難しくなっちゃいましたが、大事な
ことなので少し詳しくカキコしました(^^;





 
ほのちゃんの野菜畑の日記
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