明るい月
2004/03/10 (水)

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明日は最高気温が20度以上の予想。
朝、ブロッコリーの脇花蕾を収穫しないと花が咲いてしまうかもしれない。

昨夜は月が明るかった。
春の月はくっきりと明るい気がするんだけど、気のせいかな。
月明かりではっきりとした影を見るといつも思い出す事がある。

以前もどこかで書いた気がするけど、わたしは月明かりで影が出来るのを20歳まで知らなかった。
わたしが生まれて育った(つまり実家)のは東京で、今でもたぶん住人の人口が1〜2番を争うくらい少ない区です。
下町とは名ばかりのオフィス街で、夜中でも聞こえる車の走る音を当たり前に育った。
10数年前この地に来た時、けっこう市の外れに住んだ事もあって、夜中に車の音がしなくて怖かった。

スモッグと街灯と看板の明かりや車のライトの下では、月の明かりはあまりにもおぼろげ。
でも、それが特殊とは知らなかった。

知らない土地での初めての一人暮らし。
知ってる人は一人もいなくて、外に出るだけで疲れる。
グーグーと熟睡していたら、何かの明かりが眩しくて目が覚めた。
明かりは窓から。まだカーテンもついていない窓の上から差し込んでいた。
あんなところに外灯がついてるの?マジ?!
と見ると月だった。
キレイで大きな明るい月だった。
月明かりが眩しくて目が覚めたんだ・・・
鳥肌がたった。初めて知った事実に体が驚いた。
床を見ると影がはっきりと出来ている。

ああ、自分はなーんにも知らないんだな〜。
と思いました。
月とはこんなに明るいものなんだ。本だって読めるよ。(試してみた)
驚いて嬉しくて、後にちょっとづつ増えていった友達にその驚きを話してみたけど、反応がぼんやり。
みんなにはそれが当たり前なんだ、と思った時ちょっと寂しかった。

今でも見たことない事、見たことない物いっぱいある。
蛍を見たこと無い。売り物じゃないカブトムシを見たこと無い。
いろんなことを未だに知らないんだろうな。

寿命が尽きるまでにいくつ自分の目で知ることができるだろう。
そう考えるとわたしの前には色々楽しそうな事が転がってる気がする。鳥肌が立つほどの驚きにいくつ出会えるかな。
そう考えると、うん、結構たのしそうだ。

 
ちびたのちび畑
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