「テンメイ、今なにしてる？」
突然、藤沢に住む学生時代の友人から電話。
「今、仙台に来ている。一杯やろう」
まだ、朝の１１時だ。
「ごめん、酒は飲めなくなってしまった」
「どうした？」
「血圧は高いし、痛風だ」
「まあいいや、一緒に昼飯でも食おう。これから新幹線で古川まで行く」

１２時に古川駅で待ち合わせ、昼から飲める店へ。私はランチの海鮮丼。友人は生ビールに山形・鶴岡の名酒「くどきじょうず」。私はずっとコーヒーとウーロン茶。２年ぶりに旧交を温めた。近くの吉野作造記念館を見学し、今度は鎌倉・小町通りの路地裏で飲む約束をして見送った。

自宅に戻ると山ちゃんから電話。リクちゃんといっぱいやるという。大和酒造元社長からいただいた限定酒「わしが国特別本醸造」を持参し、宮城の名酒「浦霞」を形だけいただく。

８時に家に帰ると今度は中学の同級生から電話。上野で４人が集まって５月の同級会の計画を立てているのだという。
「東京にきているのか？」
「一月に１回はいっているよ」
「なぜ連絡をくれないのか」
「もう１ヶ月以上酒を断っているし、ほとんど日帰りだ、来週の火曜日も行くけど５時までに職場に戻らなければならない」
「今年の同級会は会津若松だ、必ず来いよ」
「わかった、必ずいくよ」

よく電話の来る日だった。私にくる電話は飲む誘いの電話ばかりだ。私はマージャン（今はしないけれど）と酒の誘いを断ったことがなかった。体調不良を理由にすると結構みんなが気遣ってくれる。