2012/09/26 (水)
笹本良平さんの「未踏峰」を読んだ。 氏の小説は「還るべき場所」を読んでいる。
内容も充実しているし、山に登る意味を青臭い言葉で書き連ねている。
「どんな山の頂きだろうが、命と引き替えにするほど値打ちのあるものなどひとつとしてない。登頂に成功しようがしまいが、生きて還って初めて、山は人間にとって意味のあるものになる。 「人は誰しもいずれ死ぬ。そして死は全てを奪い去る。生前に積み重ねた努力をその成果としての富や名声を、夢を希望を愛をー。 一切の努力が無意味ではなかったのかあらゆる達成の喜びが蜃気楼ではないのか」 生とは何だったのか。
山登りをしていると同じようなことを考えているものだ。
小説の舞台は架空であるが、あまりにも有名な場所なので、情景が浮かびとても読みやすかった。
-
|