しばらく見舞いにも行かないでいたＯさんの弟から電話があった。
「入院していた病院のエレベーター内で倒れ、急遽Ｊ大病院に運ばれた。診断の結果、脳内出血があり、７時間の手術を受けた。現在もＩＣＵに入ったままだが、家族の認識もできていないようだ。一般病棟に移るまで、身内以外の見舞いはできない。完治しても元に戻ることはなくなってしまったので、Ｏさんの住まいだったアパートは解約して、今整理しているところ」
とのことだった。先日しばらくぶりに顔を見に行こうか、と思いながら、自分の体調が今ひとつだったので、先延ばしにした。電話の話具合によれば、会話できるところまでの回復も難しいようで、あのとき横着を決め込んでしまった自分が悔やまれる。