四捨五入したらどころではなくなった還暦まであと僅かの誕生日を迎えた。出勤するまでカミさんがそのことに触れることはなかった。どうせ忘れているに違いない。帰宅時間がいつもより３０分早かったので、駅前のパチンコ店に時間を潰すつもりで立ち寄ったら、思いがけず当たって２万発を超えた。お陰で帰宅時間も遅くなってしまった。
家に着くとカミさんが開口一番「誕生日だから早く帰ってくるのかと思った」と言うので、「どうせ家では祝ってもらえないから、パチンコ屋に祝ってもらってきた」と憎まれ口を叩く。すると二人の娘から祝いの電話が入ったのだという。下の子は革製の携帯灰皿とマウスパッドを送ってくれていた。
カミさんはというと「何か買ってこようかと思ったけど、雨模様だったから行かなかった」だと。夕食も普段通り。やっぱりね。期待もしていないからいいんだけど。娘二人にはこっちから電話しておいた。
上の娘は向こうで知り合った人の家に下宿することにしたようだ。