| 2005/07/26 (火)
山東省済南市出張(第三日)
夕方6時のアポイントまでフリータイムになったので、曲阜に出かけた。曲阜市は孔子の故里と呼ばれるとおり、孔子にまつわる遺跡が多く存在する。そのうち孔子を祀った「孔子廟」、孔子直系の子孫の住居と役所を兼ねた「孔府」、孔子一族の墓地「孔林」が「三孔」と呼ばれ、世界遺産にも登録されている。孔子廟と孔府は明の時代の輪郭に基づいて修復された城壁で囲まれており、その威容は圧巻という以外にない。城壁の中は遺跡そのものだが、一部の観光場所を除いては、現在も住居、店舗として使われている。
例によってロン君の運転で出かけた。高速を使って片道2時間。インターを降りるとすぐに曲阜の市街に入る。城壁に向かって走っていると、併走する乗用車から半身を乗り出して、若い女性が免許証を見せながら大声で何か叫んでいる。後で聞いたら、ガイドに雇ってくれというアピールだったらしい。車を止めてからもしつこく追いかけて来たが、断った。結局、廟の入り口で40代半ばとおぼしきオジサンを雇ったのだが、ガイドの客争奪戦は見ていてもすさまじい。皆首から鑑札をぶら下げている。ガイドに限らず、ここに住む人はすべて観光客が落とすお金で生活している。馬車、人力車、印鑑売り、土産物屋、近郊の農家だと思うがリヤカーいっぱいに果物やトウモロコシを売る人などなど。ガイドだけで300人というのだから、半端な人数ではない。 雇ったオジサンは孔子78代に当たるのだそうだ。ただ、ここに住む人の多くが孔さんという名前なので、あまりありがたみはない。このガイドさん、日本語はできないので同行者の中国人に訳して貰うのだが、面倒この上ないので、最後はこっちが聞きたいときだけ教えて貰っていた。 孔子廟、孔府をゆっくり見ていたら、それだけでたっぷり3時間かかった。保存状態がよくないので、余計に時代を感じさせる。 昼食を城内の食堂でとることになった。最初はラーメン程度でと思っていたが、少し歩き疲れているのでゆっくりしようということになって、店の奥の中庭を通り過ぎた離れにある特別室に移動。なかなかモダンな内装で、冷房完備。聞くと建物自体は既に200年くらいたっているらしい。内装だけ新しくしたようだ。世界遺産に登録されているので、建て替えはできない。 食事は野菜とニンニク・唐辛子の炒め物が数種類、薄くそいだニガウリのサラダ、トマトの卵とじ、鶏とレンコン・タケノコの炒め物、青菜を練り込んだソバ、ほか。炒め物はコショウと塩だけと思われる素朴な味付け、サラダドレッシングはオレンジ色の油で甘い味付け。いずれもこの地方の郷土料理らしい。ほとんど家庭料理のようだった。 食事を終えて城外へ、孔林へ向かう。この間も古い建物が並ぶ。100m以上の参道の両側に並ぶ土産物屋を冷やかしながら、ほとんど森のような墓地の奥にある孔子様のお墓にお参りした。これで少しは頭もよくなれば、遠くまでお参りに来た甲斐もあるというものだが、どうだろう。 これで観光日程は終わり、再び一路済南へ。
6時から知日派文化人の重鎮の招待で夕食会。この方これまで3度来日したことがあるそうだが、日本語は完璧に話せる。50代前半だが、ハンサム(ちょっと三島由紀夫に似ている)で当たりが柔らかく、話が知的で、これまで会ったどの中国人とも違うタイプ。日本にもこれだけの人はそういないのではないかと思わせる雰囲気をもった不思議な人だった。 またまた乾杯々々なのだが、「お酒は強くないとお聞きしていますから、無理に乾杯されなくても結構ですが、私は歓迎の意味を込めて飲み干します」などと言われては、2〜3回に一度くらいは乾杯せざるを得ない。また、青島ビールもさっぱりして飲み口がいいのだが、今回は金ラベルの生ビールで、それよりも一段美味いビールだった。途中でたまらず、断ってネクタイを外したら、「ネクタイを外して二人の間の垣根をなくしてくださった、私はそれが大変嬉しい」などと、歯の浮くようなお世辞に、ついこっちも気を許してしまったのが敗因だった。この10月に日本で再開する約束をして、店を出たところまでは良かったが、ホテルに着いてぶっ倒れてしまった。 ともあれ、これで全日程は終了した。明日は日本に帰る。
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(1) 城壁の外に並んだ野菜市場。リヤカーに乗せられた野菜が歩道に並ぶ。30台くらい。自動車、オート三輪、バイク、自転車(電動もある!)が行き交う道を、スピードも落とさず走り抜ける車の中から撮ったので、野菜の種類などは全く分からない。
(2) 城壁の中。黄桃を売り歩くおばちゃん。この道は歩行者だけだが、車道と歩道が区別されたところもある。
(3) 印鑑売りのおねえさん。注文すると、その場で彫ってくれる。こんな印鑑売りの露店だけでも100軒以上もありそう。これ以外に骨董品売り、掛け軸売り、土産物屋、飲み物屋(自販機は全くない)、等々がところ狭しと立ち並んでいる。
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