2008/03/14 (金)
くもり
島本微生物農法の引用
よい堆肥は好気から
堆肥を堆積した当初は、堆肥の中に空気が多くあり好気性発酵になりやすい。
しかし、時間がたち好気性菌によって堆肥中の遊離酸素が消費されると、
炭酸ガスが充満して無酸素状態になってくる。
材料を強く踏み込んだり、水分が多かったりするばあいはなおさらである。
これをそのまま放置しておくと、好気性菌は活動しなくなり、
無酸素下で活動できる嫌気性菌が繁殖するようになり、
堆肥は還元分解する。
このためメタンガスが発生し、堆肥中の炭水化物は酪酸発酵に入って盛んに酪酸を生成する。
タンパク質も、好気性のアミノ酸分解から嫌気性のアンモニア、
インドール分解に突入し、悪臭を放散しはじめる。
一部生産された硝酸も脱窒をはじめ、堆肥内容が悪変する。
良質堆肥を生産するうえで注意することは、この好気性発酵から
嫌気性発酵への移行をそのまま放置せず、新しい空気の導入によって
すばやく好気性状態にひきもどすことである。
堆肥の熟成は、この好気性発酵から嫌気性発酵への移行を
再び好気性発酵に転換するという、発酵の連携プレイによって分解熟度が進行するもので、
つねに好気性発酵が主動的役割をもたなくてはならない。
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