作物はなぜ有機物・難溶解成分を吸収できるのか
2012/04/06 (金)

今日、ご紹介したいのはこの本。

「作物はなぜ有機物・難溶解成分を吸収できるのか」
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54011148/

以前より、作物が有機態窒素を吸収しているという指摘があったのは、皆さんご承知の通りです。
平たく言えば、土の中のアミノ酸を吸収しているというわけ。
さらにそれ以前は、植物は無機窒素(アンモニア態や硝酸態窒素など)しか吸わないと思われてきました。

無機窒素より有機態窒素の方が生育には良いというわけで、今まで皆さんせっせと「アミノ酸有機肥料」を土やプランターにほどこしてきた訳です。

が、この書では吸収されている有機態窒素の大部分はアミノ酸ではないと言っています。
確かに、アミノ酸を吸収しているという考えでは、説明がつかないデータなどがいっぱいあるのです。
今までの本は、そこにはほとんど言及せず、念仏のように「アミノ酸が良い」とだけ唱えてきたのです。
私も、植物がアミノ酸を吸収することは否定しませんが、それは支配的ではない、もっと大事な何かをきっと見落としているだろう..と、モヤモヤした気持ちをずーっと持っていましたが、この本がそれを見事に解消してくれました。

これを読むと、植物にアミノ酸を吸わせるのがいいからと言って、単純にアミノ酸肥料をやるという行為が、何と人間の都合の良い解釈(主に肥料屋の)に基づいているかがよく分かります。しかも矛盾しているデータもあるのに、それには目をつぶって!

と言うわけで、植物はアミノ酸を吸わずして何を吸っているのか、お知りになりたい方は本をお買いください。
きちんと科学的に検証した本です。オカルト本じゃありません。

で、この有機態窒素ですが、多分、これが一般的に言われている「地力」の正体だと私は思います。
通常の土壌診断では、この有機態窒素は分析されません。
土壌診断の世界は、まだ無機肥料ありき..なので。
実にそこも歯がゆいところなのですが、某社にある頼み方をすると、何と無料で有機態窒素の分析をしてくれるそうです。

私はまだ頼んだ事がないですが、近いうちに頼むつもりです。
ここに方法を書いちゃって依頼が殺到したらいけませんので(もっとも、ここを見ている人はそんなにいないけど)ここに書くのは控えます。お知りになりたい方は、お名前をお書き添えの上、直にメールください。

ohyakusyou2001@yahoo.co.jp

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さぁ、今日はトウモロコシを播きました。
今日播いたのは「グラビス」という品種です。比較的新しい品種で、甘いということですが、まだ栽培した事はありません。さぁ、どうなんでしょうね。
このあたりの産地の人は、ほとんどグラビスですね。

もちろん、昨年栽培した「ピュアホワイト」や「おおもの」も栽培しますよ。
今年はトウモロコシだけで6品種栽培します。6品種もあると、なかなか大変ですね。

昨年より更に栽培に工夫をこらし、もっとおいしいトウモロコシを目指します。
ところで、前にも書きましたがトウモロコシなんて、肥料は何でもいいんです。安い硫安で十分。
高い有機質肥料なんて不要です。私の経験ではトウモロコシは、有機質肥料にとても鈍感な作物です。
凝って高い有機質肥料を使うと、かえってあまり大きくなりませんよ。


 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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