有機農業ですか?
2011/07/02 (土)

朝、収穫作業。

本日、トウモロコシを初収穫しました。
他には、キャベツなどの葉っぱ物野菜。
本日は、売れる土曜日。トウモロコシは、出荷しているのはウチだけというシチュエーションだったので、強気の値段設定。
でも午前11時には完売しておりました。

午後は、昨日のお店に行き、CDのセッティングを..と思っておりましたら、ちょっと事情が変わりました。
どうせなら、もっと色々できるようにしたいとの事で、機材を新たに提案する事となった..と言えば聞こえは良いが、私のところに何ら金銭的なメリットは無い。

その後、ハープの演奏会へ。カメラマンの女の子と会う。
ハープの演奏を聴いたあと、皆で一緒にご飯を食べました。
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今日も聞かれたのですが、初めて会った人に「農家です」と自己紹介をすると、十中八九「有機農家ですか?」と聞かれます。

違いますよ〜 と答えると、ほとんどそこで会話は終わり。
それ以上、進展する事はまずありません。

「どうして有機栽培をやらないのですか?」などと聞いては失礼と思うのかも知れませんし、単に興味が無いだけかもしれません。聞いてくれれば、説明するのですけどね。

では、なぜ私は有機農業をやらないのでしょうか?

現在、地産地消を掲げて野菜については地元だけの販売でやっているという現実があります。
大変、狭い市場です。すき間産業的です。
そこへもってきて、さらに有機農業という具合に絞り込んでしまうと、すき間のすき間を行くこととなり、立ちゆくとは思えないからです。

東京など大都会へ販売せず、地元だけを相手に成り立っている有機農家など聞いた事がありません。

あと、もう一点は表示の問題です。
巷に「有機野菜」と銘打って販売されている野菜はたくさんありますが、合法的に「有機」と銘打って流通に正式に載せて良いのは、有機JAS認証を受けた農産物だけです。

直売所は、公な流通ルートですから、これが適用されます。

あえて、農薬を使わず苦労と手間をかけて作っても、認証を取得しない限りは「有機」と表示して売る事はできません。無農薬の表示もダメです。手間をかける意味が全くありません。

地産地消を掲げている限りは、地元直売所へ流通させないとウソだと思っていますから、直売所へ出せて、かつ、有機の表示ができるのは、私が有機JAS認証を取得する以外に選択肢はありません。

これは、容易ではありません。いえ、別に書類や実作業はいいんですよ、やればいいだけの話ですから。
適した農地が無いのです。借りた畑なんて、いつ返せと言われるか分かりませんから、費用をかけて認証をとるのにはリスクが大きすぎますからね。

そんな事で、認証を取得するまでは有機農家にはなれない訳です。

ただ、普通の人はJAS認証とかそんな事までは知りませんからね。有機の法的解釈を正しく理解している人は、以前の日記にも書いた通りわずか5%です。
普通は、ゼロかイチか、白か黒かの単純な二進数的な思考です。

もちろん、有機農家ではない農家が農薬を使わない栽培をするのには、何ら制限はありませんから、自由に色々工夫して勉強はしていますけどね。


 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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