2011/06/23 (木)
今日は、イベント参加の日。
地元の味噌蔵を見学してきました。 普通は、見学を受け入れない味噌蔵だそうですが、今日は特別とのことで申し込んでみました。
日本で消費される味噌の1/5はマルコメが作っていますが、今日の味噌蔵はそんな大きな会社ではなく、個人経営の小さな味噌蔵です。
もう、建物はそれは古いです。 ですが、工場は現代のもの。清潔なものでした。 昔使っていたムロは、現在は何も使われずに物置となっています。
今日は、味噌の仕込みが行われていました。 今日、仕込まれていた味噌は販売用ではなくて、品評会に出品するための味噌だそうです。 技術向上のために、必ず年に1回の品評会には出品されておられるそうです。昨年は四位だったとか。
この味噌蔵のポリシーが素晴らしい。 発酵食品は、主役はあくまでも菌。菌の都合でしか味噌や醤油は作れない。 人間の都合でたくさん作ろうとすると、必ずどこかで無理が生じる。だから大量の生産はしない、むやみな規模拡大はしない..と言ったもの。
言うは易しですが、それを実際に実行しているところが素晴らしい。
HACCPの関係で、もちろん仕入れる大豆は書類上で安全が確認されているけれど、実際にすぐに自分が生産者と会えたり、畑を確認に行けるものを使っている..というのも素晴らしい。
HACCPというルールにのっとった仕組みと、人間的な関係が相互に補完し合って安全性を確保しているとお話をされていました。
味噌の製造技術は、品評会で四位になるほどですし、醤油の技術も、県の評価で長野県トップレベルだそうです。 (醤油は全国レベルの品評会が無いので、代わって県が第三者的に評価しているのだそうです)
ただ、社長はこれを手放しでは喜んでいませんでした。 品評会で評価されるのは、言い換えれば誰にでも好まれる当たり障りのない美味しさ、言い換えれば個性が無いとおっしゃってました。
帰りには、もちろん、ここの醤油を買ってきましたよ。
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