2010/11/22 (月)
新規就農一年目のN君と久々に食事をしました。 若い独身男性です。
引っ越しに際し、自分が今まで使っていた畑を引き継いでくれたりしたものですから、何かと気になっていましたが、夏の忙しい時は彼にはとても私と会う暇なんてありませんでした。 畑仕事も一段落しましたし、初めてのシーズンの感想なども聞こうと思って会いました。
久しぶりに会って、顔つきがややたくましくなったように感じました。
「一シーズンやってみてどうだった?」と尋ねてみました。
トマトが思ったより良くできた とか ジャガイモがダメだったとか、そういう答えを予想していたのですが、彼の口から出た答えは予想外でした。
「今まで、自分がいかにテレビなどで知った気になっていたのか思い知らされました」
どういう事かと更に話を聞いたら、単に農作業が大変だったとかそういう事ではなさそうです。
モノが自分の手元に届くまでいかに多くの人の手を経ているのか、彼は今まで想像だにしなかった、自分の想像が及ばなかった。 でも、実際に自分の手でモノを作って初めて分かった..と、こんな事のようです。
更に言葉は続きます.. 「確かに、テレビやネットで知識では知っていた、お米がどうできるか、車や家電製品がどう組み立てられるか.. それで自分は完全に知った気でいたと勘違いしていた。 手に触れて、自分で作業してみて、自分で使ってみて初めて体で分かった..」
で、彼の素晴らしい点は、その考えが農産物だけではなく、工業製品など農産物以外のありとあらゆるものに及んだ点だと私は思います。
春は正直言って、とても頼りなさそうに見えた彼ですが、きっとこの先は大丈夫..そう思った一夜でした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− もう、リンゴフリークの人は耳にしているでしょう(そういった人がいればですが...)
「あさまクッチーナ」
待望の品種ですが...いや、まだ品種登録はできていません。 加工向けリンゴの若きホープです。 もちろん、市場になんてまだ出回っていません。
幸運にも、このリンゴを使ったパイを食べる機会に恵まれました。
あるりんご園の片隅に、ちょっと変わった実を付ける木が1本ありました。 その木になるリンゴは玉も小さく酸っぱい。
まともなリンゴじゃないということで切られそうになりましたが、農園主の奥さんが止めました.. 「あのリンゴで作ったアップルパイは最高に美味しい」 と言って。
これが、あさまクッチーナの誕生だそうです。
今までこういった料理用リンゴといえば紅玉でしたが、あさまクッチーナにも要注目です。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実際に参加された方から聞いた話。
ある方が個人でワイン会をされたそうです。 で、そこに出されたのがロマネコンティ。 しかも3本! 全部ビンテージが違うもの。
正直言って、味が分からなかった..緊張しすぎて..と言われました。
そりゃそうです、そのビンテージ安く見積もっても80万円位しますもの。 それが3本...計200万円以上
会費なんてありません。 主催者に恐る恐る尋ねましたら... 「いいんだ、まだ10本以上持っているから」 と、ワインセラーを見せてくれたそうです。
そのワインを売れば家が買えます...
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