AD8112 オーディオセレクタの製作
2010/08/09 (月)

昨日今日と、音楽祭がらみの用事で以前住んでいた地へ..
やはり、涼しい。
空気が体にまとわりつきません、日差しは強烈ですが風が心地よいです。

出演者と話をしていて、長さ10m位のシールド(音声用のケーブルの事です。楽器関係者はケーブルと言わずにこう呼ぶようです)が2本、新たに必要となりました。

両側にフォンプラグ(昨日の日記を参照してください)が付いたケーブルです。

材料さえあれば、ものの数分で出来てしまうので、私は作るつもりでいましたが、その旨を話すと「自分でつくるの?」と驚かれてしまいました。

子供の頃、自分の周りの友達も結構、自分でラジオを作っていたり、友人と一緒に電気屋の裏に捨てて(置いて?)ある、壊れたテレビから部品をとってきたり(偉いことに、きちんと店の人に断っていた記憶がある)して、遊んでいたので、たいてい男の子ならプラモデルを作った事があるように、誰でもラジオくらいは作るものだと思っていたのだけど、実際はそうでも無いという事を改めて感じました。
最近の子供は、特にそうかも。

先日も、隣町のパーツショップでこんな事がありました。
たまたま店内に居合わせた、親子の客、お父さんとその息子でしょうか。
息子が、展示してあるキットのラジオを見て、夏休みにこれを作りたいと言ったら、若いお父さんは..
「ばかっ、おまえラジオなんか作ってどうするんだ?!」と一喝してました。

まぁ、確かに実用面からはそうなのですが、なんだか割り切れないものを感じました。

さて、計画中のオーディオセレクタは、中枢にアナログデバイセズ社のAD8112を使用する事にしました。
最初は、JRCのNJW1112を使用しようと考えていたのですが、買えません...
それに、単電源なのも気に入りません。
そこで他に何か無いかなぁ..と探していたら、このAD8112に行き当たりました。

AD8113が16×16のクロスポイントスイッチャ、AD8112が16×8です。
さすがに、16×16は要りません。

16×8でも、8出力は多いんじゃないの? と思いましたが、よく考えたらテープ系の機械が6台あります。
だから6出力は、テープへの録音出力で使ってしまいます。
あと、パワーアンプ用に出力を1本とったら7本。
もし、パソコンへ1本回したら全部使ってしまいます。
多いようでいて、使ってしまいそうです。

このICもどこに当たっても在庫がありません。
でも、幸い、メーカーに直接注文する事ができます。
個人が半導体メーカーに直接注文できるなんて、昔に比べたら夢のようです。(納期は一ヶ月ほどかかりますが)
調べたらTI社も個人が注文できるようです。

spiceモデルの提供といい、個人からの注文の受付といいやることが進んでいます。
それに比べたら、国内半導体各社は旧態依然ですね。

そのうち、あなたが設計したICを10個から生産します..なんて会社も出てきたりして..

で、spiceモデルを公表してない半導体メーカーは、自社の家電製品の設計ではどのようにしているのか?? という疑問ですが、一つの答えが出ました。

私の推測では、公開はしてないけど、社内ではセットを設計する際にしっかり未公開のspiceモデルを使っている..というものでしたが、知人に聞いたら..

使ってないそうです。シミュレーションのためのデータが欲しいと、関係部署に言ってももらえないと言ってました。
「本当に無いのかもしれない」というのが、その友人の言葉です。

それで困らないのか尋ねたら、困らないようです。
なぜなら「社内で回路設計をする事がほとんど無くなった」からだそうです。
うーん、予想外の答え..

AD8112...LQFPパッケージ 100ピンかぁ..半田付けだけで死にそうになるなぁ..

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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