2010/04/08 (木)
土のpHを測るとき、土をとってきて水で溶いてその混濁液のpHを測ります。 しかし、土を溶く際に塩化カリウムの溶液で土を溶かし、その混濁液を測るというやり方もあります。
pH 5.5と書いた場合は、たいていは水で土を溶かした場合のpHです。 塩化カリで溶かした場合は、pH5.5(KCI)などと書くことが多いようです。 水で溶かした事を強調してpHを書くときはpH5.5(H2O)とも書きます。
さて、この2つの測り方は何が違うのでしょうか?
普通、pH(H2O)よりpH(KCI)の方が低く出ます。 塩化カリの溶液を土に与えることによって、土に吸着されている水素イオン(水素イオンが多いほど酸性を呈する)がカリによって追い出され、水の中に出てきます。 結果、塩化カリで溶いた混濁液の方がpHが低く出ます。 土をただの水で溶いただけでは、水素イオンを追い出しきれないのです。
と、ここまでは、ネットでちょっと調べればすぐに出てきます。
ある畑のpH(H2O)を測ったら、5.0しかありませんでした。それで、その畑に石灰を入れてpH(H2O)を6.5にしました。
そうして調整した土を今度、塩化カリでpHを測ってみます。 そうすると、今度はpH(KCI)は4.5位しかありませんでした。pH(H2O)は6.5もあるのに..です。
pH(H2O)とpH(KCI)のこの差の大きさは、何を意味しているのでしょうか?
これは、石灰を入れた事により土の見かけのpHは中和できてはいるものの、土そのもののpHが矯正されていないことを示します。 つまり、土にはまだたくさんの水素イオンが吸着されている訳です。
土にたくさんの水素イオンが吸着されているということは、他のイオン(カルシウムやマグネシウム、カリなど)が吸着されていない土ということです。 このような土は塩基飽和度が低いと予想できます。言うなれば、養分を保持していない痩せた土です。
石灰で見かけのpHだけ調整しても、それだけで十分では無いのです。
でも塩基飽和度を上げるのには時間もお金もかかりますけどね。
このあたり書籍「有機栽培の基礎と実際」のP85 最適pHの落とし穴 のところに記述があります。 この本、昨日届きました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 一冊、良書をご紹介。
ミネラルの働きと作物の健康
作物とミネラルの関係を記した本。 ミネラル関係は、とりあえずコレ一冊あればおk?
いや〜 この本は売れると思うよ、ホント。
ミネラルが病害虫を防ぐとは言っても、農薬ではないのだから、虫がコロコロ死んだり病気がぴしゃりと止まる訳ではない。 あくまでも、病気になりにくくする、虫が付きにくくなる傾向がある..といった程度。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 興味を引いたニュース 給食牛乳、紙パック「直接飲み」論争 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100407-00001473-yom-soci
給食に紙パック牛乳を出している学校で、牛乳をどうやって飲ませるかという論争。 紙パックに口を付けて飲ませるか、あるいはストローを使うか。
私はどうも、容器に直接口を付けて飲むのには抵抗がある。子供の時、牛乳瓶から直に飲む事にすら抵抗があった。 今でも500mlのペットボトルから直に飲むのには抵抗がある。ましてや、紙パックから直にというのはちょっと.. すんなりと飲めるのは、缶コーヒー位。
別に飲み口が不衛生に感じるとか、そんな理由ではなくて単にみっともないと思うからなのだけど、この感覚、古いのでしょうか...
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 本日、2トラ38が修理から戻ってきました。 かつてのオーディオマニアのあこがれだった、2トラック38センチ(テープ速度)のオープンリールテープデッキ。
製造からすでに二十数年経過していると思うけど、まだ修理可能ということでメーカー修理に出していたものです。 すっかり調子を戻して帰ってきました。
10インチのテープが回る様子はさすがに迫力があります。 この迫力は、MP3プレーヤやCDプレーヤでは出ません。 しかし、一キロメートル以上の長さがあるテープを毎秒38センチの速度でヘッドがこすっていくわけですから、テープ走行系がハンパなく汚れます。
しっかし、こんな古い製品の修理を行っているなんてTEACは素晴らしい。 業務用機器を作っている所は、やはり違います。 高いのはダテじゃない。
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