2009/12/30 (水)
年末らしく、今年のまとめなどをやってみようと思います。 以下のお話は、長野県の高原野菜農家に限ったお話です。 他の道府県や、米や果樹など他の作物の農家の話は分かりません。
一言で言うと、今年は経済的には最悪の年でした。 とにかく安値安定。 ただ安いだけじゃなくて、再生産不可能な安値が続きました。 一ヶ月以上も生産量の最大40%を廃棄していた訳ですから、尋常じゃありません。(これほど大規模な廃棄処分をなぜほとんどマスコミが報道しないのか不思議です)
単品目を作付けている野菜農家に限って言えば、今年、黒字の農家の方が珍しいでしょう。
しかし、なぜ、捨てなければいけない量まで作付けるのか.. それは、出荷した量に応じて後から共助金が出るからです。 共助金をもらうために、どんどん作れや..って事になりがちです。
ただ、誤解の無いように言いますけど、このお金は農家なら誰でももらえる訳じゃありません。 ウチは無関係です。もちろん、他にも無関係な農家はたくさんあります。 大ざっぱに言ってしまうと、農協へ出荷している農家はもらえますが、そうでない農家はもらえません。
たくさん出荷すれば、共助金が出てトントンに。 確かにありがたいでしょうけど、本来の趣旨からいけば本末転倒的になっています。 共助金をもらうことが、作付けの目的の一つとなってきてる感すらあります。 本来の趣旨を外れた事をやっていると、そのうちにロクな事になりません。 農業の形が歪みはじめてきている..そんな気がします。
7月下旬、梅雨の終わりの長雨が続き、一時的に野菜が高騰しました(これはマスコミでもしっかり報道された) このときに、しっかり出荷できた人はダメージはさほどではなさそうです。 このときに、レタスが腐っただの白菜が結球しないなどと嘆いていた人は間違いなく赤字です。
このときの差はどこから生じるか.. 土作りに関わる分が相当大きいと思います。 コツコツと土作りに励んできた人は、こんな悪天候続きでも何とか作物が持ちこたえるものです。
しかし、そうでない人は防除に相当部分を頼る事となります。 もちろん、最近の農薬はよく効きますが、それでも悪天候続きでは思ったほど効果があるものではありません、特に殺菌剤は。
さて、全体的な話はさておき自分のトコはどうかと言うと... スーパー向け、市場向けの野菜はやはり売り上げ的に厳しい。 ただ、7月下旬の値段が良い時期に出荷できていたおかげで思ったよりはダメージが少なく済みました。
一方、地元向け野菜です。 こちらは売り上げ的に大幅増となり、正直、トータルするとこちらでかなり救われています。 なにせ、スーパー向けよりこちらの方が粗利がずっと多いので、数量の増減は手取りに影響しやすいのです。
しかし、問題もあります。 鳥獣被害を防ぐためのネットなどの支出が相変わらず相当あります。 ネットなど古いものは、もう更新の時期ですので。
総じて言うと、やはりまだ地元消費の方が強いなぁ..そう感じた年でした。 遠くの方..というと語弊がありますが、見た事も会ったことも無い遠方の消費者の方々はアテになりません..というのが率直な感想です。
ちなみに、農家とスーパーの中間に入っている業者さんも、そうとう、今年は辛いようです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− JAL...やはり倒産の方向で調整かぁ.. 株券持っている人は、パァだ.. 会員が貯めているマイレージはどうなるだろうか..多分、消えないとは思うけど。 「マイレージが消えるのが心配で、使い切る為にFにしました..」なんて、スッチーには言えなかった
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