2009/11/23 (月)
本のご紹介
日本の食と農 〜危機の本質〜 神門善久 著 NTT出版 2520円
第二章「食の議論の忘れ物」あたりは、部分的に私の思いと非常に相通じるものがある。 がしかし、この分野は著者の専門分野でないためだろうか、地産地消の考察についてはまだまだプアであると感じた。 著者自身の思い込みが先行して思考が空回りしてしまい、それを綴る言葉がついて行っていないと思った。
それ以降の章でJAや農地問題について語られているが、こちらは著者が専門とする分野だけあって、さすがに力が入っている。 ただ、やはりこの章でも思い込みが強すぎる面があるようで、農地によってさまざまに条件が異なることをすっ飛ばして、「農地」という一言でくくって語っている面は専門家らしくないなと思った。 この点をもっと整理して述べれば、さらに良い本となっただろうと思う。
また、農地の流動を阻害する要因については著者は転用への思惑を挙げているが、正直、私はそれのみを原因として取り上げるだけでは、現状にマッチしないし、それですべてを説明するにはあまりにも無理があると思っている。 このあたりは、やはり思い込みが強すぎるように感じる。
また、農業委員会の運営について批判されておられるが、まったくごもっとも..という面もあると思う。 しかしながら、ここまで書くなら、その根っこになにがあるのか、その根っこは土の中でほかにどこへつながっているのか..そこまで突っ込んで書いて欲しかった。 第二章で、農産物の消費者問題についてはマスコミ、消費者ともに行政を叩いておけば安心という姿勢を批判しているが..それ以降の章でうってかわり、著者は農地問題に関して行政を叩く姿勢のみに徹しているのは、なんとも不甲斐なさを感じた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 今年、地元での販売用としていつもの年より多くの白菜を市場へ出荷せずにとっておいた。
ちょっと残し過ぎたか..と心配だったけど、本日ほとんど終わった。売り切った。 あと、学校給食へ少しばかり出荷すれば、それで本当に終わりだ。 自家用の白菜が2,3個しか残らない。 もう少しとっておいても良かったかもしれない。
正直、地元だけでここまで売れるとはちょっと思ってなかった。
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