2008/10/30 (木)
レストラン畑の隣は、お爺さんが菊を作っている。 先日、ちょっと話をした時、もうしんどいので来年は止めようかどうしようか迷っている..との事だった。 おじいさんの畑は30アールほどの面積があるらしいが、年々、少しずつ作付け面積が減って遊んでいる部分が増えてきている。
菊は、キャベツや白菜に比べたら重くはないけど、実に手がかかる作物なのだ。 このあたりでは、二人で20アールの栽培面積が一つの限界の目安とされている。
その隣の畑に業者が堆肥を運び入れはじめた。 どうやら、来年もなんとか作る事に決めたらしい。 近くの菊仲間から「もう少し頑張ろう」と説得されたとも聞いた。 しかし、あれくらいの歳になると体力の衰えは年々である。 もう、栽培をあきらめるのも秒読み段階だろう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2A3ppアンプのオーバーホール。 このオーバーホールを機会に、出力管である2A3のフィラメントを直流点火にしようと思っている。 で、どうせやるなら真空管に優しい定電流点火。
真空管のフィラメントは冷えている時は抵抗値が低い。 電流が流れて温度が上がるに従って、抵抗値も上がってきて、やがて定格の電流になる。 問題は、その温度が上がるまで。 特に電源投入時は、フィラメントの抵抗値が低いので、ものすごい電流が一気に流れる。 これが、以前からこの日記に出てきているラッシュカレント。 一時的とはいえ、定格以上の電流が流れる訳で、真空管にとっては良くない。
同じよう理由で、家庭で一般的に使われている電球にもスイッチを入れた瞬間にラッシュカレントが流れる。 だから、電球が切れるのはスイッチを入れた瞬間が多い。
ラッシュカレントを防ぐには、フィラメントにかかる電圧を徐々に上げていくという仕組みが必要だ。 あるいは、フィラメントの定格以上の電流が流れないようにする仕組みにするか。 前者は、定電圧回路にソフトスタートを組みこむ事で実現できるし、後者は定電流回路によってフィラメントに電力を供給することによって実現できる。
今回は、後者を採用しようと思う。
出力管2A3のフィラメントの定格は2.5V 2.5Aである。 2.5Vを加えた時に2.5Aの電流が流れると言う事だ。 定電流回路で2.5Aの電流が流れるようにしておけば、電源投入時にもそれ以上の電流は流れる事はなく、徐々に電圧が印加される。 そして、フィラメントが暖まって定格の電流値になった時にはきちんと2.5Vの電圧が印加されているハズ。
今は、良いICがあるので、こういった定電流回路も簡単に実現できる。 今日は、昨日購入した電源レギュレータ用ICを使って、定電流回路の実験をしてみた。 結果、実にあっさりと定電流回路が出来上がってしまうことが分かった。精度も良い。 こんな事が1個たったの150円のICで実現してしまうのだから、本当に世の中、便利になったものだ。
そんな訳で、このオーバーホールを機に出力管のフィラメントを定電流にて点火する事に決定。 ただ、既存のシャーシに相当数の回路を新たに組みこむ訳で(しかも、相当発熱する回路)、実際の組み込みには少し手こずりそうだ。
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