2008/02/16 (土)
さて、引き続き餃子事件。 中国の製造会社は我々こそ最大の被害者だとの発言。 これは、中国国内での薬物混入は無かったという事実上の宣言だろう。 この先、中国と日本との水掛け論に突入しなければ良いのだが.. 混入がどこであったにせよ、原因が突き止められなければ不信感はぬぐえない。 何かあっても全て相手任せ。相手が無いと言ったら無いのだ。今の食料事情がこういう状況に置かれている事を再認識せねばならない。
今回の発言は、意地悪な見方をすれば「はいはい、日本のみなさん、中国からの輸入が無くてもやっていけるんならどうぞやってみてくださいね、無理だと思うけどね」と言っているようにもとれる。 残念ながら今の日本には反論を実行できるだけの力は無い。 そういう点から見ると、別に中国は今回の事件の真相などどうでも良いのかもしれない。現実問題、日本はこの先もどのような事情があろうとも、中国から食料を買っていかねばならないのだから。でもこれはかなり意地悪な見方かな?
さて、予告した直売所。 全国の直売所の売上げ合計が一兆円を超えたとの記事に触れた。 どこがこんな統計をとっているのかは知らないが、まぁ、暇というかご苦労なこった。
しかし、先の餃子事件に限らず昨今の事情を見ると、この先、直売所の人気は更に高まりそうな気配を感じる。
直売所の人気の要因としては... ・新鮮な農産物が手に入る ・スーパーに比べると価格が安い事が多い ・多彩な品揃え ・規格外品などアウトレット的な品物がある ・生産者が確か、生産者に関する情報が得やすい
反対に直売所の不便なところは... ・品揃えが不安定 ・品質的にも多彩 ・通年供給が難しい
デメリットもあるけど、これから先、しばらくの間は直売所が更に消費者に受け入れられやすい状況が続くと私はみてる。 ただ、上に書いたように生産者によって品質が多彩であるので、生産者間の競争は今以上に激しくなるだろう。 また、消費者も品物を見分ける能力を今以上に要求される事になるだろう。
あと近年目立つのは、レストランなど業務筋による直売所の利用である。 業者から買うと案外高い、流通の少ない野菜が直売所に格安で出ている事がある。 これが、シェフによっては魅力と映るようだ。それに、直売所で調達すれば、一応は「地物」と称する事ができる。(私は安易にそんな事はして欲しくはないと思っているが) ただ、変わった野菜は往々にして栽培者もよく知らないで作っている事がある。 だから、とんでもない品物が出ている事も。 よって、シェフは一般の消費者以上に品物を見る目が必要だ。 こういった方々には、単に品物を調達するだけに直売所を利用するのではなく、生産者側では分かりにくい有用な情報をどんどんとフィードバックしてもらいたいと私は思っている。
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