先日、近くの有機栽培農家を初めて訪問した。
こちらの農家は、しっかりと有機JAS認証を取得している農家。正真正銘の有機栽培農家（法律上は．．）

この農家を知ったのは、とあるホテル（有名高級ホテル！）のレストランを訪ねた時の事。
メニューに「＊＊農園の有機野菜を使用しています」との表示が。しかも、有機の認定証のコピーの掲示まで。

農家のご主人にお会いして最初に、その＊＊ホテルのレストランで名前を見かけた事を話すと「それはいつ頃の話ですか？」と問われた。
「確か、昨年＊月．．」
「その時にはもう、そのお店とはおつきあいはありませんでしたよ、いい加減な事を言いますね、そのお店」と、いきなりのショッキングな答え。
気を取り直して別の店について尋ねてみた。「では＊＊レストランは？　昨年の夏ですが．．（ここも高級店）」と問うと「それもでたらめです」との答え。

たしかに、一時取引していたのは確からしいけど、少なくとも私がホテルやレストランを訪れた時にはすでに野菜は出荷していなかったらしい。
業界筋の人からうわさ話的には似たような話を聞いてはいたが、実際に関係している人から直に聞くと生々しい。
有名ホテル・レストランでさえ、この有様だから普通の店など．．．あるいは、有名店だから箔を付ける為にそう言わなくちゃいけなかったのか．．（一部の有名店が時折、地元スーパーで仕入れた野菜を「地物」と称して使っているのは、地元では有名な話である。哀れなのは遠くからはるばるやってきた客）

結局、この農園は、野菜ではなく名前をタダで出荷してしまったみたいだ．．もちろん、悪いのはこの農家ではない。