農家の適正な規模
2007/10/14 (日)

朝、直売所へのみの出荷。
レタス40玉、白菜7玉、タマネギ5袋、完売。

出荷作業の後は、鹿よけのネットの撤収作業の続き。

先日、ある雑誌を読んでいたら経理の専門家が農家の経営について分析している文章が目に止まった。
どれくらいの規模の経営が最も効率が良いか? という点から分析したものだった。

その方が野菜農家をターゲットにした分析によると作付け面積が3haのところに1つ効率が良いピークがあるという。
それを過ぎると効率が下がって行き、効率が再び上昇してくるのは15haを超えてからだとか。

つまり、家族経営なら3haあたりがもっとも経営が楽、それ以上になると人を雇ったり、大型機械を入れなくてはならないが、15haを超えないとそれらのメリットが出てこないという事らしい。
もっとも、何を作付けるかによって、このあたりの数字は変わってくると思うけれど、私の肌で感じる実感とはそんなに大きく違わない数字だな..と思った次第。

この文章は数年前に書かれたものなので、書いた時点で参考にした資料がさらにそこから数年さかのぼっている事を考えると、今は15haという数字はもっと大きくなっているような気がする。
実感的にも、今は8haだとか10haといった規模の農家が一番経営が大変そうだ。

人を雇わなくてはいけないが、ずっと絶え間なく作業がある訳でもない...大型機械を導入しないと仕事が間に合わないが、稼働率はさほどではない..といった感じだろうか。
最先端のレタス農家が20haとか30ha規模で経営しているところを見ると、今はこの辺りが一つの目安なのかもしれない。

さて、方や小さい方の3haはどうかというと、こちらの方はさほど変わっていないように思う。

ウチはどちらなのかと聞かれると、当然小さい方の農家だ。
昔は「ゆくゆくは大きなトラクタを入れて..」と考えた事もあったが、最近では「今のトラクタで間に合わない程に広げてはイケナイ」と考えるようになってきた。

スーパーや市場にとって、ある農家がいなくなっても代わりになる農家はたくさんいるが(それを防ぐためには何十ha、あるいは100ha単位で経営するしかない)それよりも、レストランのシェフに、直売所のお客さんに、学校の栄養士さんに「あの農家が無くなったら困る」と思われるような農家である方が余程幸せであるのではないかと思うようになってきた今日この頃だ。

はい、こういった手の込んだ文書が出てくるということは..だいぶ仕事がヒマになってきた証拠です(笑)

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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