バイオエタノール
2007/02/17 (土)

暖冬の影響で冬野菜の生育が前倒しとなり、あちこちで野菜の廃棄処分が行われているようだ。
「もったいない」という声もあるようだけど、まぁ仕方が無い。
ちょっとしたはずみで捨てなくてはいけない程の量を作らないと、安定的には供給できないのだから。
しかし、まぁ、捨てる野菜を作るためにも化石燃料などのエネルギーが使われたわけで、そういう面からすれば実にもったいない。
あるものをある時だけ食う..という生活なら捨てるのを覚悟で作らなくても良い世の中になるハズだが..といつも思う。

さて、15日のシンポジウムでは将来的には食育とか地産地消なんていう言葉が、いい意味で死語になるような世の中になることを願っています..という言葉で締めたがそんな未来が来るのだろうか。
食料不足で、地産地消があたりまえ、手元にあって食えるモノなら何でも食わなきゃ..という世の中がくる可能性の方が高い気がする。

もう、こういう世の中がジワリと迫ってきているのではないかという実感がある。
有機肥料でよく使われる魚粉などは、このところ軒並み、値上がりしている。マグロの漁獲量制限、中国での魚の消費量の増大などが原因と説明されている。
また、同じく有機肥料に使われる、大豆かす、菜種かすなどもこのところ大きく値上がりしている。
原因は、オーストラリアの干ばつ、バイオエタノール燃料との競合があげられている。

今、何かと話題のバイオエタノール燃料だが、一見、とても理想的な資源に思えるけど、実は問題も含んでいるようだ。
燃料原料栽培のために農地をとられ、その分、食用穀物の生産が減少するのではないかという懸念だ。
また、利用が本格的になっても農地の少ない日本では資源の自給は困難だろう。
それに従来同様、やはり細切れの小さな畑が作業の効率化を拒む。

本音を言えば、もう、地産地消を進めようなどという呑気な時代はもう過ぎ去ろうとしているのではないかと思う。
もう、これから、食料や農地は兵器と同列に扱って考えていくべきではないかと思う今日この頃である。

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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