2006/07/23 (日)
今年は地元の農産物直売所にも野菜を少し出荷している。 朝、開店までに店に行って値札を付けて自分で品物を並べてくる。 芋とかカボチャとか豆などの保存が効くものを除いて、売れ残った品物は翌日の開店までには引き取りにいかねばならない。 つまり売れ残りは即、ロスとなる訳で「今日はいくつくらい売れそうか?」という読みが大変難しい。 売れ行きを左右する主な要因は、曜日、天候、隣のスーパーの値段というところか。
直売所の隣にはスーパーがあるので、このスーパーで同じ物をいくらで売っているかという事を知るのは大変重要。 直売所のものは、その日の朝とったものだからとか誰が作ったのか素性が知れているいう有利性はあるが、とどのつまり行き着くところ売れ行きを左右するのは値段なのだ。
直売所の品物がスーパーのものより安い場合...これは簡単。余程、品質的に悪い品でない限り売れる。 値段が同じで品質的にも同じ位の場合、まだ直売所の方にアドバンテージがある。 ところが、スーパーの価格を1円でも上回ると、鋭い刃物でスパッと断ち切ったように、パタリと売れなくなる。 それどころか「隣のスーパーでは**円だった」とお客から苦情がくる。 つまり、農協やら市場やら色々通して売られているものよりなぜ高いのか..という事がいいたいのであろう。 1円でも値段が高ければ、新鮮さや素性が知れているという有利性など吹っ飛んでしまう。逆にいえば、そういうのは価値として認められていないということになる。 全く、買う方も現金なものである。(全てのお客がそうではないようだが)
そんな訳で、常に隣のスーパーの値段を意識しながらそれと同じか、もしくは若干安い値段をつけることが多くなる。
「このレタスは無農薬(有機)栽培ですか?」とは、最近特に直売所の店員が受ける質問のようだ。 あの〜 この梅雨の最中、隣のスーパー並みの品質の(本当はそれより立派だと思っているが)レタスが同じか若干安い値段で出ているんですよ...常識的に考えて下さいな... いかにも無農薬(あるいは有機栽培)である事を当然として聞いてくるお客を見ると、逆にこちらが「この人、だいじょうぶかなぁ」と心配してしまうのである。
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