村上ファンド
2006/06/11 (日)

少々、古い事柄になってしまったが村上ファンドをネタに語ってみる。

「聞いちゃったでしょ?と聞かれれば...聞いちゃったんだよね〜」
このセリフ、今年の流行語大賞をあげたい気分だ。

さて、村上氏のやり方についてはあまりにも拝金主義的だとか、金儲けのためならなんでもやってもいいのか、顔が萩本欽一に似ているとか、色々な意見があるみたいだ。
しかし、彼の行いが株主と企業の従来の関係に一石を投じたことは、私は確かだと思う。

推測だが、当初、彼は己の信念に基づき、株主と企業の間に新たな関係を作り出そうとしていたに違いない。
しかし、ファンドが大きくなるにつれ、そのような信念を理解してくれる出資者ばかりだけでなく「とにかく儲けてくれればいい」という出資者も増えてきたのだろう。
また、そういう出資者に限ってカネを持っていたりしたのだろうと思う。
そんな声が彼にとって重圧となり、次第に当初の信念が変質していってしまったのではないか..こう、私は考える。

こういった事体は別に目新しいことではない。
他の業界に目を転じてみると、少し前まで騒がれていた農畜産物の産地偽装問題なども根っこは同じところにあることが多いと思う。
信念を貫くこととビジネスを大きくすることは相反することが多い様子をまざまざと見せ付けられると、改めて人間は安易な方向に走る動物なんだなと思う。

さて、今回の件に関連して心配なことがもう一つ。
株式市場では、このようなファンドが大きく相場を左右するようになってきたが、他の場面でも投機の資金が物資の相場を大きな影響を及ぼすようになってきたという点。
具体的には、石油。
別に不足している訳でもなく、物質てきには供給過剰の状態にあるといわれる。
しかし、価格は投機の影響をうけてどんどん上がっている。
こういったように、投機が実際の生活必需品の価格にまで影響を及ぼすというのは大変由々しき事だと思う。
世界中の人々の生活が、マネーゲームでもてあそばれる事は何としてでも避けてもらいたいものである。

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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