2006/02/23 (木)
鹿の食害被害を防止するための講習会があった。
NPOで二十年近く、鹿の生態を研究してきた人が講師。 開口一番、市販されているキラキラネットを掲げて... 「今、こういうキラキラするネットが売られていますが、これは全く効果がありません」
このキラキラするネット、ウチの近くでは「鹿ノーネット」とかいう名前で売られている。 幅50cm程度のキラキラと光るビニールマットに丸い穴が開いている。 それが何十メートルかのロールで売られていて、結構な値段である。 跳躍力の優れた鹿が、高さ50cm程度のネットで防げるものか? といつも疑問を抱いていたが...
続けて、このネットの真相が明らかになった。 このネット、ネットとして作られたものではなくて、産業廃棄物だという。 小さな容器に入って、一口で食べられるようになったコンニャクゼリーがある。あれの蓋のビニール、あれを打ち抜いた残りの廃材がネットとして売られているそうなのである。
なるほど、よく見ると確かに、ネットの穴の大きさといい形といい、コンニャクゼリーの容器の大きさ形によく符合する。 どこかの業者が、これの廃棄に困ったのか、知恵が働く業者がそれを工場から引き取ってきたかして、鹿除けに効果アリとして結構な値段で売っているらしい。
NPOの人は、悪徳商法であると断言していた。 「でも、このネット、確かに効き目ありますよ...三日くらいは...」と最後に付け加えた。
なるほど〜 コンニャクゼリーの容器の廃材だったとは。先日、下仁田に行った時にあちこちの畑で、このネットをやたら目にした理由がこれで判明した。
その後、巷に言われているネット以外のさまざまな鹿の防除方法について、検証を行ったビデオの放映があった。 ビデオで紹介されていたのは...
・人毛の臭い ・木酢液 ・キラキラ光るテープ(鹿がいやがるという磁気を帯びたもの) ・ライオンの糞尿 ・電柵
結果、電柵以外は全く効果無し。木酢液がかかっていても、人毛が付いていようと、鹿はお構いなしに仕掛けた餌を食べた。 キラキラテープも、最初は躊躇したがすぐにすり抜け。 ライオンの糞尿は、まるで効果無し。 唯一、電柵が柵に触れた鹿が驚いて飛び上がっている様子が映されており、効果が認められた。 当たり前っちゃ、当たり前だが。
やはり、根本的な解決は鹿よけネットか電柵しかなさそう...
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