2006/01/25 (水)
日本では22頭も狂牛病の牛が見つかっている、それに対しアメリカでは二頭しか見つかっていない...
アメリカのおエライ方の発言らしい。 そりゃそうだ、アメリカはBSEの全頭検査が行われていないのだから。 正確には「アメリカではまだ二頭しか見つけられないでいる」というべきであろう。 確かに人間が狂牛病に感染する確率より、交通事故に遭う確率の方が高いだろう。数字上は間違い無いと思う。 しかし、事故を防ぐためにあらゆる手立てを施してそれでも防ぎきれないのが交通事故である。一方、BSEはキチンとやれば防げるのに、それを怠って発生させてしまうわけだ。 本質的に異なるこの2つを数字だけ比べて同一に論じるのは、全く論理的ではない。バカげた考え方だ。 交通事故の確率を基本に考えたら、狂牛病検査に限らず、他の色々な事例が許されることになってしまう。
例えば、残留農薬。 残留農薬の野菜を食べて死んだ人がどれくらいいるだろうか? 交通事故の死亡率を基準にすれば、農薬の残留はもっともっと緩くていい。
かのアメリカのお偉いさんの発言は、自らの欲望だけに目を奪われて、他人への配慮を全く行っていない傲慢極まりない発言に感じる。 前にも書いたように、ずさんな検査が明らかになった時点でもうこの問題は理屈が通用しない領域に入った。 この期におよんで、確率が云々などと言い出すのは合理的な考えでもなんでもなく、ただのバカだ。きっとかの発言をしたアメリカのお偉いさんは、もう、脳味噌がスポンジ状になりかけているのであろう。 アメリカ人が全員、こういう考えで無いことを祈る。
お偉いさんの事を英語で「Big Cheese」というのを、最近、例のCMで知ったこのごろ...
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