2006/01/17 (火)
ビデオに録音..であって、録画ではない。
昔、CDプレーヤが発売されるよりも前、ソニーよりPCM-F1という機械が発売された。 これは家庭で手軽にデジタル録音ができるというふれこみで発売されたPCMプロセッサーという機械である。 今では、デジタル録音なんて物珍しくも何とも無いが、CDプレーヤーさえも発売される前の事だったので、このデジタル録音ができる機械は、オーディオマニアに憧れの的だったのである。 ちなみに価格は25万円。今でも決して安くはない価格。
このPCMプロセッサーは、この機械自身が音楽を記録する訳ではない。 録音の媒体としてはビデオが使われた。そう、今ではどこの家にでもある(逆にHDDレコーダとかに切り替えて、もうビデオデッキが無い家もあるかもしれないが)VHS(orベータ)のビデオである。 PCMプロセッサは、入力されたアナログ音楽信号をデジタル化し、そのデジタル信号をビデオデッキが扱える映像信号に変換して出力する。 この出力された映像化されたデジタル音楽信号(ややこしい)をビデオに録画すれば録音ができるというわけ。 音楽を再生する時は、PCMプロセッサは逆の動作をする。
今では、昔からのマニア以外にはほとんど知られていないPCMプロセッサであるが、ウチでは重宝している。 ビデオにとれるということは、6時間の連続再生が可能なのでBGMにもってこい。 CDのように再生が終了したらディスクの交換..などという手間が必要無い。 もっとも、事前にテープに録音しておく必要はあるが..
同じ事を考えている人は世の中に多いようで、このPCMプロセッサ、製造完了から15年程経過しているにも関らず、ヤフーオークションではまだ結構な高値で取引きされている。
理屈では、ビデオの代わりに他の映像が記録できる装置...HDDレコーダとか、DVDレコーダとか..も媒体として利用できるハズである。もちろん、意味合いは薄いが。
画像1 PCMプロセッサから出力されている映像化されたデジタル音楽信号をテレビに映すとこう見える
画像2 音楽が入力されていない状態の画面。 縦に黒い帯が7本。 左の6本は、ステレオ左、右それぞれのチャンネルの音が3組、一番右の帯は誤り訂正符号が記録されている。
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