2005/10/02 (日)
「寝てた方が良かった...」今年ほどこの言葉をよく聞いた年はない。 つまりは、働らいても、働かずに寝ていたのと経済的には変わらないほど儲からなかった..という意味である。 経済的に等しいのであれば、炎天下に辛い思いをして働くより家でゴロゴロしてた方がそりゃあイイに決まっている。結果論だが...
しかし、今年は酷いものだった。 このあたりでは、盆までに元をとれとよく言う。 つまり、お盆までに経費分を稼いで、それ以降の出荷は自分の取り分になるようにしなさいよ..という意味である。 しかし、お盆どころか9月末近くになっても経費分も稼げない農家もヤマのようにある。 最後まで出荷して、やっと経費トントン。自分の取り分はゼロ。 通常、農家がいう経費というのは、肥料や農薬、農資材代の事だけで、農機具のローンは含んでいない。 言い換えると、トラクターや自動車のローン分は今年の売り上げでまかなえないということだ。 ましてや、家のローンなど出ない。
加えて、原油高を「口実」にした各種資材の値上げ。 確かに、石油が高騰しているのは分かるけど、それだけの理由で中には20%も一気に値上げされるものがある。 それは一部の農薬なのだが、どう考えてもこれだけの大幅値上げの理由が分かりかねる。 農薬の製造コストの中に、石油代がそんなに多く占めているとは考えにくい。 例えば、燃料を大量に消費する航空会社でさえ、燃料費は運航コストの20%を占めるか占めないか程度だと聞く。 農薬業界はどうも以前から、ダーティーなイメージが拭いきれないでいたが、これでますます不信が高まった。 農薬の安全性確認のためのデータは膨大な量だと聞くが、本当はこれらにも捏造されたものがかなりあるのではないかと、勘ぐりたくなってしまう。
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