待望の雨
2005/05/07 (土)

朝、雨音で目覚める。待望の雨!
しかし、テレビの天気予報をみてガッカリ..昼前には上がってしまうという。これでは、今までの干ばつは挽回できそうにはない。

このあたりでよく行われている全面マルチという栽培方法。
畑の土を、寸分残さずピッタリとマルチで覆ってしまうという方法だが、これだとマルチの下に入った水分は抜けにくい。
しかし、一旦、水分が抜けて土が乾いてしまうとちょっとやそっとの雨ではなかなか土が湿ってくれない。
少なくとも、朝の調子で一日中降り続いてくれないとマルチの下は十分に湿らない。

雨が降っているので、先日、オフの時にお世話になった宿、ぷち・はーぶへ行く。
みんなと話に夢中になり過ぎて、夕食の代金を払い忘れてきてしまったのだ。(話が深夜におよんだのでオーナーは先に寝てしまった)
遅れ馳せながら代金を支払い、マメダ丸さんが忘れていった本を回収。
雨で、自分もオーナーも時間があるので、今後、自分とペンションが共同で何かイベント的なものができないか相談をする。
昨今のペンション経営は本当に厳しいらしい。あれこれ特色を出していかないと、お客さんを全然呼べないらしい。

その後、買い物に行く。
農薬散布の時に使うマスク、肥料などを購入。
エンジンポンプのスパークプラグを買おうとしたが、合う型式のものが無かった。ポンプ本体は売っていても、その消耗部品を売ってないとはちょっと怠慢なような気がする。

午後は、予報通り綺麗に空が晴れ渡ってきた。
圃場番号1に植えたレタス三口目の除草作業。

この1番の畑は借りて5年目になる畑だ。
広さは約14アール。誰も作り手がいなくて荒れて草ボウボウ状態だった。それを綺麗に焼き払って畑にした。
この畑が空いていたのには訳がある。この畑は乾燥し易く栽培がやりにくい畑であるからだ。
荒れる前は別の人が菊を栽培していたそうだが、あまりよいものはできなかったそうである。

とにかく、最初はこの畑の乾燥が酷いのにはまいった。
水を撒いても、水が土の上をコロコロと転がるだけで全然染み込んでいかない。苗を植えても活着させるのが本当に大変な畑であった。
最初に植えたレタスは、どんなに水をやってもほとんど活着せず、収穫は皆無であった。
その時は、これは大変な畑を借りてしまったものだと深刻に考え込んだものだ。(ちなみに、ここは借り賃はタダである)

ただ、この畑を使うメリットは大きい。
なんと言っても、このあたりでは雪融けが一番早い畑である。
雪融けが早いと言う事は、早くから植え付けや出荷ができるということである。
夏にメインに使っている、もうちょっと標高の高い畑だと、春先、なかなか雪が融けないので年によっては畑の準備が間に合わず、苗を用意したものの植える場所が無く、みすみす苗を捨てるという可能性が大きい。
この畑はそういう事態になりにくいのが魅力である。

そんな訳で、何とかこの畑を使いこなそうと努力をしてみた。
有機物の施用、緑肥の鋤き込み、土壌改良剤の施用などなど..
結果、借りて5年目にしてなんとか使えそうな状態にまでもってくることができた。この春、これだけの乾燥で無潅水でこれだけレタスが育っているのだから、今までからすれば上出来であろう。

畑の状態を変えようと色々やっても、本当に変わってきたと実感を得るのには4,5年はかかるという話は以前から聞いていたが、この畑もまさにそのような時期に差し掛かってきたのかもしれない。
土作りには本当に時間と根気、そして労力がかかる。それに比べ「土作り」という言葉が、あまりにも軽々しく使われ過ぎていると実感するのである。

さて、これでこの畑は当初の目論見通り、春一番の栽培に適した畑になってきた。これからが楽しみだ。

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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