2005/02/17 (木)
スキー場の不振が叫ばれはじめてから、もうかなりの時間が経過している。 世の中のほかの場面でも見られるように、スキー場も勝ち組負け組がはっきりとしてきたようだ。 しかし、ほとんどのスキー場は、経営難に喘いでいる。
なぜ、スキー場がどこもこんなに経営不振になってしまったのだろうか? こんなところをちょっと考えてみた。
第一に思いつくのは、スキー、スノーボード人口の減少。 これからスキー、ボードを始める人の身になって考えてみよう。 安くはないお金を出して道具を揃え、これまた安くはない高速代、ガソリン代を払って(車にはチェーンやスタッドレスタイヤだって必要だ!)スキー場まで出かけ、安くはないリフト券を買い、転んで痛いだの、寒い、冷たいだの、筋肉痛だの、わざわざ苦労をしに行く必要がどこにあるのだろうか?
中には、友達や恋人がやっているから始めようと思う人もいるかもしれない。しかし、実際は初心者にはキビシイ現実が待ち構えている。 頼りにしていた友達や恋人が付き添って教えてくれたのは最初の2,3時間かせいぜい半日。残りの時間は、他の仲間が楽しそうに滑るのを横目に、自力で黙々と練習するか、イヤになってレストランか休憩所に引きこもるという事例のいかに多いことか。 そんな事態になれば、たいていの人はもうスキー場に行く気は失せるだろう..そして、スキーやボードの道具は物置の一角を終の棲家とする事となる。
スキー場にしてみれば、将来、お客さんになってくれるであろう人を無くす事となっているわけである。
もう、二度とスキーに行きたくないという人を無くすために、多少興味はあるけど、実行に移す程ではないという人を行動に移させるために、初心者に優しいというスキー場はどうだろうか? 少々の入場料を払えば、初心者専用のコースで練習が出来、専用リフトもある。しかし、専用コースであっても一人で黙々と練習では辛いので、スタッフを適宜巡回させてワンポイント的なアドバイスや転倒時の手助けを行う。 みな、一人で黙々と練習できるほど強い人ばかりではないのだ。スキーやボードの入り口でイヤにならない事を主な目的とし、技術を教えるどうのこうのよりも、ホスピタリティ重視の運営。
スキーならボーゲンができる程度になったら、入場料とリフト券の差額を払っていよいよ、本格ゲレンデデビュー。
仲間に置いてけぼりにされた初心者を見つける度に、こんな構想を思い浮かべたりするのだが、現実的ではないのだろうか?
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