旅するコンテナ
2004/05/17 (月)

今日も雨。

もうすぐ出荷が始まるので、出荷に使うコンテナを洗っておく。ポンプを用水路に持ち出し、水を出しながらブラシでゴシゴシと洗う。

農産物はダンボール箱で出荷するのが一般的だが、ウチの様に野菜の行き先が決まっている出荷の場合は、コンテナ出荷が多い。
コンテナの出荷だと、大変楽である。
ダンボール箱だと、まず、雨の日の出荷が大変。箱をなるべく雨に濡らさないようにしなくてはいけない(でも、結局、濡れちゃうけど)
それに、箱は組立てなくてはいけない。箱を折って組立てて底をテープで止めて..中身を詰めたら蓋をしなくてはいけない。一箱、二箱ならたやすいが、これが100箱以上あるとメゲる。箱だって、安いものじゃない。1つ百数十円もするのだ。1シーズンに一万ケース出荷する農家だと(これはここらでは、そんなに大きな規模の農家ではありません)箱代に百数十万円使っている事になる。
しかし、その箱も出荷して二、三日でごみ箱行き。店はゴミの処分に困る..というわけである。
しかも、市場の要請とやらで、事あるごとに箱は潰れ防止だの、防水加工だのと強化され丈夫なものになってきている(つまり高くなる)
時には一箱、300〜400円にしかならない品物に百数十円もの箱代をかけているのは、世界ひろしとも農業くらいしかないだろう。

そんな訳でコンテナ万歳..なのであるが、コンテナにも泣き所がある。
第一に、置き場所が必要である。それに、誰かが洗わなくてはいけない、あと、コンテナは自然に無くなる。
コンテナは便利な入れ物なので、出荷先で、あるいは回収の経路上で往々にして流用され、あるいは、他の業者が持ち去ったりして段々と数が少なくなってくる。下手すれば1年で半分位まで減ってしまう。

今日、洗ったコンテナは出荷会社の持ち物だが、一昨年、ウチのコンテナがいくつも同時に行方不明になった。そのうちのいくつかは、昨年、ひょっこり帰ってきたのだが、依然としていくつかのコンテナが行方不明のままだ。いまごろ、まだ日本のどこかを旅しているに違いない。

どなたか、ウチの名前が書かれているコンテナを見つけたら保護してあげてください。

 
ohyakusyou2001の地産地消日記
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