マウナケア
2003/12/10 (水)

今日は、今回の旅行中のハイライトの日。
高さ4200mを超える山 マウナケアに登る。この為に、高いのを我慢して4WD自動車をレンタルしてきたのだ。
この山は、頂上のすぐ下まで自動車で登れる。

ワイメア側から、マウナケアに通じる道路 サドルロードを進む。名前の通り、道が上下にウネウネしていて見通しは良くない。
途中、進路を左にとりサミットロードへ。ここからが本格的なマウナケアへの登山道..とはいっても、舗装されたセンターラインのある広い道路で、運転は快適そのもの。
ただ、天候が良くなかった。横殴りの雨である。

標高2800m地点にあるのがオニヅカビジターセンター。建物の中に売店や、天文に関する展示がある。山頂に登る者は、ここで30分以上の休憩が義務づけられている(体を高度に慣らすため)

休憩の後、オニヅカビジターセンターを出発すると、道路は未舗装となる。しかし、手入れが行われているので路面に凹凸はほとんど無く、道幅もあるのでさほど難しい道では無い。雨は相変らず降っている。
20分程も走っただろうか、道路が再び舗装道路に変わると、前方に天文台が見えてくる。
まずは、UKIRT天文台へ行き、インターネットライブカメラの前に立つ。5分に一度撮影されるこのカメラの画像を日本の誰かが見ていてくれる事を願って、雨の中を我慢して5分待つ。
(結果、KMBさんが見ていてくれました〜)

空気が薄い...唇が紫色になってきた。頭がクラクラする...意識的に深く呼吸をしないと体内に取り入れる酸素の量が足りない。深呼吸&有圧呼吸を繰り返す。そして、動作は何事もゆっくりと行う。

次に日本の天体望遠鏡「すばる」へ。大きな建物だ。よくこんなところに、こんなものを作ったと思う。さぞかし大変だっただろう。
−−−以下2004年 9月4日加筆部分−−−
今日は、今回の旅行の目玉である、天体望遠鏡すばる の見学の日。
見学の約束の時間まで、しばし、すばるの前で待つ。

やがて、案内してくれる係の方がやってきた。今回の見学者は私たちだけのようだ。
事務所に案内されて、血中酸素濃度のチェック。「ちょっと数値が低いですねぇ」といわれて何度か深呼吸。
「あ、数値が上がってきました。大丈夫みたいですから、そろそろ行きましょうか」ということで、見学開始。

事務所から地下通路を通って、すばる望遠鏡があるドームへ。入り口でヘルメットをかぶる。
ドーム内は、3階建てになっているが登り降りはすべてエレベータ。階段で上り下りしたら酸欠でブっ倒れる人が出そうだ。

1階は、すばる望遠鏡の主鏡(メインの反射鏡)を洗ったり、輝きを保つためにメッキをやり直したりする為の装置がある部屋。
定期的に8m以上もある鏡を取り外して、洗浄、表面のメッキをやり直しているのだそうな。メンテナンスの手間も並大抵ではない。

ちなみに、主鏡に誤って工具を落してしまったりしていくつかのキズが付いてしまっているそうだ。でも、観測には重大な支障は出ていないらしい。

3階はいよいよ、すばる望遠鏡本体がある階。
独特の綺麗な青い塗装の本体。これは、赤外線の観測に支障が出ないような塗装がなされているそうな。
カセグレン焦点の部分には、観測機器が取り付けられている。
無数の配線やパイプが行き交う大変複雑な装置である。写真などで分からないが、観測装置は色々な音を発している。聞きようによっては鳥の鳴き声のようにも聞こえる。
これは、装置を冷却するための(冷却することによって熱雑音を抑える)ヘリウムガスが循環する時の音だそうな。

さらにエレベータで上に上がって、望遠鏡の主焦点付近までやってきた。ここには、副鏡を交換するための装置がある。また、すばるは、主焦点にも観測機器が取り付けられるようになっているのが特徴だ。

その後、ドームの外のキャットウォークに出てドームからの眺望を眺める。

見学が終了して、先程の事務所に戻ってきた。
休憩がてら、案内してくれた係の方と、色々なお話をして見学プログラムは全て終了。だいたい1時間ちょっと位でした。
案内してくれた係の方は、ずっと携帯酸素ボンベを携行していました。これは高山ゆえ、見学者が急に具合が悪くなった時に対処するためのものだそうです。

−−−−−−ここまで2004年9月4日 加筆−−−−−−−

すばるの建物を出たら、天候が徐々に回復してきた。携帯電話で友人に電話をかけようとするが、アンテナマークは十分立っているのにうまく繋がらない。
雨が止んで、時々、日が射すようになってきた。あちこちで記念写真を撮って、そそくさと下山。

サミットロードを下り、再びサドルロードを今度はヒロ側に向かう。ヒロの町に入ってもまだ日が高いので、近くにあるアカカ滝を見学する。

アカカ滝は植物が茂る断崖絶壁で130mの落差がある滝だ。滝壷からゴウゴウと腹に響く音が伝わってくる。とてもダイナミックだ。

さて、暗くならないうちに宿に向かうこととしよう。
今夜の宿は、火山の町ボルケーノにあるB&B Country Goose。夕飯はボルケーノビレッジ内にあるLava Rock Cafeでとった。

画像は、左から..
日本の天体望遠鏡 すばる
山頂付近には各国の天文台が散在
すばる望遠鏡本体 円盤の中央下にぶら下がっている複雑な装置がカセグレン焦点に取り付けられた観測機器


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ohyakusyou2001の地産地消日記
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