青空と投げ捨てた電卓と畑をやめた人
2004/10/22 (金)

hare.gif  散歩のたびに、畑にいるにゃんこ堂に声をかけていく御婦人がいる。自分も小さな畑を借りているので、他人の作物の出来が気になるのよぉ、などと言っていつも楽しそうに笑っていた人が、今日はなんだかとても元気がない。
 夏野菜の支柱を片付けている所にやって来て、ポツンと所在なさげに作業を眺めているので、どうしたの?と訊くと「畑・・・やめちゃったんだぁ」とエヘヘと照れたように笑う。

「エッやめちゃったの〜っ?・・・どこか、身体の具合でも悪いの?」
「なんか、いやになっちゃってさぁ。おたくみたいに目と鼻の先ってほど近いわけじゃないし。今年の夏、水運びしなかったら、みーんな枯れちゃったの、茄子も、胡瓜も。草だけは繁っててねえ」

 今年の夏は凄まじく暑くて雨が少なかったもんなぁ。寂しいけど、こればかりは無理強いもできん。また気持ちが元気になったら、畑借りて野菜作ってほしいぞ。

「それに、野菜作るより買ったほうが安いもん」
「いや、今はそうとも言えんぞ〜〜?早く畑たたんじゃってシマッタって思ったでしょ」
「おもったおもった、青物高いねえー」

 オカノリと空芯菜を沢山摘んで行ってもらう。

 うーん、なんというか・・・経済的な観点から言うとベビーオニオンを2袋も蒔いて、針のような新芽・・・じゃなく雑草が生えてくるニャンコ畑は確かに不経済なのだなぁ。いいんだ。電卓はとっくに投げ捨てたのだ。

(画像1)トマト撤収!なんだかトマトの繁みが無くなると急に寒々と感じるのだ。タンジーが、まだ咲いている。

(画像2)まだちょっと水溜りが。意外にもヨレヨレになりながらも生き残った大根。

(画像3)畑の原動力は経済じゃニャイ。好奇心ニャ。
  レンズ豆ってどういう花が咲くのだろう・・・。


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にゃんこ堂の家庭菜園日誌
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