Ａ井さんの家へ抜ける道が、激しい雨でとうとう浸水し始めた。それなのに、水溜りをザブザブ乗り越えて、茄子のお礼だと言ってＡ井さんが大きな梨を持ってきてくれた。この間行ったという、新宿コマの歌謡ショーの話などを、元気いっぱい玄関先で披露して、またザブザブ水溜りを帰って行く。うーむ。女はこうでなくちゃな。

　防災無線が何か言っているが、雨の音で切れ切れにしか聞こえない。県から大雨警報が発令されたとか、そういう注意かもしれない。
　ここへ住むようになって６年、この防災無線というのが、なかなかに面白いのだ。この辺りは老人が多い。呆けて徘徊して迷子になる老人が後を絶たない。そんな時この防災無線が役に立つのだ。

「牛山ヨネさん、８５歳が昨夜から行方不明です。ヨネさんの身長は１５０ｃｍ、白髪。茶色いセーターに灰色のズボンを履いています」

こんな風にすぐに無線で町中に流されるのだ。そしてもちろん、翌日にはこんな風に流れるのだ〜。

「昨日放送した牛山ヨネさんは無事保護されました。ご協力ありがとうございました」

（画像１）いいんだ、これ以上雨が続いたら、にゃんこ堂の水耕栽培日誌にしてやるんだ。

（画像２）６月の画像。この紫陽花の陰にちょこっと見えてるのが鉢植えのハーブ寄せ植え。夏の暑さで全滅しかけたのでウワアーと言いつつ畑に移植した。あの頃は雨が無くて苦労したのになあ。

（画像３）ハッピーカモーン！駄猫まねきねこ。　か、顔恐いんですけど・・・。