この時期の肥料について
2010/10/08 (金)

全国大会に出品予定のスプレー菊は順調に育っているのだが、「フラガール」に関しては露地の花壇のものと比べると徒長気味で葉が大きくなる傾向にある、思い切って福助を並べている露天の台の上に置いて生育の推移を見てみる事にして8鉢ほど台の上に並べた。

昨日までの電照も無事終えて、今度は大会に果たして自分の予想通りぴったり合うかが心配の種になりそう・・・・明日から雨で来週は曇天が多そうなので・・・・

さて、 この時期の肥料に付いてなのだが、切花、盆養、福助等によっても違うだろうし、同じ切花でも厚系と管系でも、更に同じ厚物でも品種によっても、又、同じ品種でも先行型と若作りでも、それでも最後は1鉢ごとに違う・・・・・・となるととても難しい事になってしまうのですが・・・・・

科学的に考えると、動物でも、植物でも子孫を残す時期にはとてもエネルギーを必要とする、菊も蕾が着く生殖成長期には多くの養分が必要で、気候的にはこの時期、夜間の温度がぐんと下がり、昼との温度差が大きくなり、日中葉で太陽の光のエネルギーをを受けて根から吸い上げられた水とで光合成が行われて有機養分(デンプン・糖)が作られる、光合成は栽培期間中休まず行われるのだが、夏のように気温が高すぎる時や春先のように気温が低すぎる時には緩慢で、この9月〜10月の時期は最も盛んに光合成が行われる時期になるのだが、更に夜間気温が下がり昼と夜の温度差が大きいほど光合成によって作られた有機養分が効率よく茎や葉、蕾等の組織を作るのに利用される・・・・・それは昼間光合成によって作られたは有機養分は、一方で呼吸によって消費される、それが気温が高いほど多く消費される、良く高原で栽培された野菜は美味しいとか、高地で咲いた花は同じ花でも綺麗に咲くとか言われるのは、高冷地ほど昼と夜の温度差が大きいので、昼間光合成で作られた有機養分が夜間温度が低いために呼吸で失われる量が少なく、その分、葉や、茎や花に養分が行き渡り、肉厚の葉や色鮮やか花が咲くことになる。

さて、菊作りにおいては、この時期肥料抜きと称して極端に窒素分を抜いてしまう人がいるが、それが本当に正しいのだろうか?。

光合成で作られた有機養分は幾つかの過程を経てアミノ酸になり、更にタンパク質になり、茎や葉そして花などの生育・肥大に利用されるのだが、・・・・・そのときに必要なのが、無機養分の窒素なのです・・・・

この時期窒素は多すぎても害があるのですが、極端に抜いてしまうと上部の葉が段々小さくなり、裏こけして、いわゆる竹の子作りになることもあります、そこまで行かなくても、折角肉厚で大きな立派な葉が着いた菊でも蕾が大きくなる時期に養分が不足すると、葉の養分が大事な蕾を育てるのに流用される、いわゆる還流と言う現象が起きて葉が薄く貧弱になり、それでも足りないと満足な花が咲かないという事もあります。・・・・・

続きは明日・・・

22時00分
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i0 i1 i2 (1) 今年の実生管物、と、実生美濃菊を合せて20数鉢(60本)を電照を終了した栽培台の上に運び込む。
(写真の時点では、4鉢)
(2) スプレー菊は50cmから70cm程に育っている。
(3) 福助と同じ台に並べて露天での生育を調べてみる。
 
とんでもない 菜園日記
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