北登が学校から帰ってくるのと入れ替わりに私が家庭教師に行くのだが、
帰ってくると北登がなにやらもごもごと言い始める。
聞くと、投げた石が木にぶつかって跳ね返り、そばにいた下級生の女の子に当たってこぶが出来たと言う。

ぬゎにーっ！
私が家教に行っている間に担任の先生が来てくれたそうで、
「先生は7時くらいにお母さんに電話するから、その前に自分から言った方がいいよ」と言われたので、
観念して白状したらしい。

なんでこんな大事なことをもっと早くに言わないんだっ。
時計を見ると6時半。夕飯の最中かなぁとは思ったのだが、
それを承知で1秒でも早く謝りたくて、北登の首根っこを捕まえて謝りに行く。

たった8人しかいない生徒の中で、たった4軒しかないPTA。
みんな近しい関係だからよけいに申し訳なかった。
幸い怪我はひどいものじゃなかったようでちょっと安心したけど…。