新しい街と夏の夜のひと時
2009/08/11 (火)

hare.gif  早朝から、水害や地震災害ニュースで、犠牲者や被災地の方々の御様子に心痛な思いをした。

 台風9号は九州東部と関東に大きな爪あとを残して列島から離れていったが、局部的な豪雨に加えて、人間が自然体の山林に手を加えて作り上げた道路や構造物に対し、大自然が動的平衡を求めて、そのシグナルを発しているような、恐怖さえ感じられる。

 ズッキーニの開花が予想されたので、今朝は早朝出勤で、新生の3株が咲かせた雌花に人口受粉を施したが、やはりモンシロチョウ以外に花を訪れてくれる虫たちはいなかった。
 
 川の向こうでは、新しい街の造成が計画され、朝から工事の安全を祈願する神事などのセレモニーが始まった。
 菜園仲間としばらく見物していたが、あまりの暑さに早々に作業を切りあげて帰宅した。

 昨夜読みふけった本の原作名は、「実りなき秋」である、ミツバチの大群が巣箱から女王蜂と仔蜂を残して突然いなくなってしまうという現象が、蜂社会システムの崩壊によるもので、原因が特定されぬまま蜂群崩壊症候群という曖昧な名称で社会問題となっていると言うのである。

 かって、ミツバチたちは巣箱内での社会生活を整然と営んできたが、近年はハウス内での季節労働に売り買いされ、外国からは怪しげな出稼ぎ蜂の一家がやってきて、紛争や交雑があったり、病原ウイルスや寄生ダニの導入源となったり、一方では稲作の効率化から水田には農薬がまかれ、大切なクローバーの栽培面積も極度に少なくなってきて、蜂たちの巣箱の中のコロニーや働く現場も劣悪な状態となってきているようだ。

 人間サイドでみると、蜂の助けをよりどころとしてきたハウス内の野菜栽培や訪花昆虫に頼ってきた果樹栽培が大きな打撃をこうむっており、自然界でも植物の種の保存に大きな影響が出始めていると言うのである。

 などと、読み進むうちにこの大自然を人間の都合で、いじくってしまうと、ほんの小さなことと考えても自然界にとっては、大きなストレスとなって、精密に組み合わされた仕組みが崩壊するため、何年もかけてその平衡を保とうとする作用が自然界で起きてくるという、空恐ろしい物語の世界に入りこんでしまった。

 暑苦しい真夏の夜の、背筋の涼しくなるひと時であった。

i0 i1 i2 (1) 新しい街(その1)
菜園横を流れる川を挟んで向こうにクリエイトな街ができるそうだ
菜園周辺は一層にぎやかになり、人間以外の生き物はまた住処を追われることになりそうだ。
(2) 新しい街(その2)
 癒しの住宅団地に医療スポーツジム、川沿いのてくてく散歩道、国や県、市や地元の関係者が集まり
看板の除幕式。
 看板通りなら・・嬉しいが自然も少なからず失なわれていくのかなあ?
(3) オクラの花
日記仲間の方が書いておられたが、よくよく見ると確かにきれいな花、トシを重ねているのだから、もっとあらゆるものに目を向けなければと反省しきり。
 
Manjii のつれづれ菜園日記
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